「フルサト」by ハイフェッツ
第71章 ロシア民謡で考えてみた
(2007年12月17日)
「ロシア民謡」というジャンルは、日本では「民謡」と呼ばれているのですが、ロシア語で「人民の歌、大衆歌曲」と呼ばれたソ連時代の流行歌の数々のことをさすようです。「民謡」とは言っても長年に歌って民間で受け継がれてきたような本来の意味での「民謡」では無いのです。特に日本では独ソ戦中に流行した歌のうち、何故か短調の曲のみが親しまれています。日本での普及に大きな役割を果たしたのが、ダークダックスに代表されるコーラスグループでした。楽曲は男声四部合唱に編曲され、膨大なレコーディングがなされ、いたるところでラジオから歌が流れ、歌声喫茶で人々が口ずさんだと聞きます。今でも小中学校の音楽の教科書に載っていますし、戦後の日本歌謡曲に多大な影響を与えたことは言うまでもありません。
激動の2007年も間もなく暮れようとしています。そしてそれは新しい年を新たな気持ちで迎えることを意味しています。私達も夏川さんもみんなそう。お疲れ様でした。来年もいい年であるように皆で祈りましょうね。その前にクリスマスですけれどね。
メリミ~クリスマス!(笑)
私はそこで、新年を迎える前に、私の2007年をロシア民謡で考えながら振り返ることにしました。仕事に忙殺された一年ではありましたが、夏川りみさんを応援していく気持ちをより一層強く出来たのではないでしょうか。それを踏まえて、ロシア民謡『一週間』の替え歌で、私の一年を表してみました。
◇ ◇ ◇ ◇
日曜日に市場に出かけ ゴーヤとラフティを買って来た
テュリャ テュリャテュリャ
テュリャテュリャテュリャリャー
テュリャテュリャテュリャ テュリャ ヤーヤー
月曜日にフルサト聴いて 火曜日は涙がそうそう
テュリャ テュリャテュリャ
テュリャテュリャテュリャリャー
テュリャテュリャテュリャ テュリャ ヤーヤー
水曜日はモーツァルト弾いて 木曜日はバッハに泣いて
テュリャ テュリャテュリャ
テュリャテュリャテュリャリャー
テュリャテュリャテュリャ テュリャ ヤーヤー
金曜日はフルサト書いて 土曜日はTomoさんに送信
テュリャ テュリャテュリャ
テュリャテュリャテュリャリャー
テュリャテュリャテュリャ テュリャ ヤーヤー
りみさんよこれが私の 一週間の仕事です
テュリャ テュリャテュリャ
テュリャテュリャテュリャリャー
テュリャテュリャテュリャ テュリャ ヤーヤー
ロシア民謡と夏川さんの関係は何か、ときかれそうです。何てことはありません。「カチューシャ」と「カチャーシー」の発音が似ていることからの連想です。つまらなくてすみません。
冗談はさておき、先ほどは「何故か短調の曲のみが・・・」と書きましたが、私は思います。ロシア民謡が日本で流行していた当時は日本とソ連は政治的には決して良好な状態ではありませんでした。民間レベルでは文化の交流が盛んではあったと思いますが、ロシア民謡を日本に伝えた人々はシベリアからの帰還者たちが多かったと聞きます。抑留されて重労働を負わされたりしていた先で皆が歌っていた歌・・・。平和への願いを胸のうちに秘めて過ごした日々。自然と短調の表現する悲しさや寂しさなどが人々の心を打ったのでしょうか。
夏川さんが歌を通じて、歌を信じて進んでいくその根底は何かと考えたとき、ありきたりかも知れませんが私は「音楽の力、歌の力」という言葉に行き着きました。