「フルサト」by ハイフェッツ


第1章 ハグしちゃお


(2007年2月17日)

 ある日、銭湯にて。
  客は私一人だけ。湯船につかりくつろいでいるところへ、兄弟でしょうか、小学校3,4年生くらいの男の子2人が入ってきました。少々うるさいが仲良くおしゃべりしています。そして、「ハグしちゃお!ハグしちゃお!」と歌いだしたのです。

    ハグしちゃお!ハグしちゃお!
     ハグしちゃお!ハグしちゃお!

 男の子の一人が聞きます。
「ハグしちゃお!って、誰がうたってるか知ってるか?」
「知らん」
「夏川るみだよ!」
  私は心の中で、「それを言うなら夏川りみ!夏川るみっていったら小柳ルミ子の宝塚時代の芸名じゃないか!」と一人突っ込みして半笑いになっています。
その後も、男の子たちはずっと歌い続けます。

    ハグしちゃお!ハグしちゃお!
     ハグしちゃお!ハグしちゃお!

 その後、風呂から上がって、寮への帰り道の間も、床に着いてからも、寝ても覚めても、三日三晩、男の子たちのキンキンした歌声が耳について離れません!

    ハグしちゃお!ハグしちゃお!
     ハグしちゃお!ハグしちゃお!
       ・
       ・
       ・
       ・

フルサト エッセイ 2007


夏川りみさんと遊ぼう