キンクロハジロが北に帰る

あれだけ海の公園を占拠していたキンクロハジロ

越冬のため北から渡って来ていたキンクロハジロが、北に帰って行きました。
冬になると越冬のために渡ってくる渡り鳥の中で、海の公園で一番目に付くのはキンクロハジロです。


本日3月25日の様子ですが、2日前の23日にはもっと沢山のキンクロハジロがいました。ここ3日ほど4月の暖かさなので、キンクロハジロも春の到来を感じて北に帰り始めたようです。

今日残っていたのは10羽強ほどで、あの海を埋め尽くすばかりのキンクロハジロの集団は殆どが旅立ったようです。


ちょっと前までは、このような密度でワサワサいたのですが、春の到来を感じたとたんに北に帰っていきました。

寒いのが好きなんですね。それでもシベリアの冬はさすがにきついから日本で冬を過ごすわけで、羽毛を脱いだり着たりは出来ないしね。

実はこのキンクロハジロは雑食性でアサリもバリバリ食べると言われています。言われているだけで見た事はありません。

だいたい、同じ鳥でもコサギなどの口ばしが長く尖った鳥は一日中泥や砂をつついて餌を探しています。1日のエネルギーの9割は餌探しに費やしている印象です。

キンクロハジロはアサリを食べると噂はされていますので以前から出来るだけ観察するようにしています。ところがキンクロハジロは海にプカプカ浮いているだけで何かを食べるようなそぶりをしません。

何も食べないでは、生きていけませんので何かを食べていると思うのですが、なかなか人前では食事の様子を見せてくれません。人間が近づくと逃げますので、近くで観察できないのも理由でしょう。
キンクロハジロは全然レアじゃないのでバードウオッチングの対象にもなりにくいし。


淡水の池にも沢山飛来しています。三ッ池公園にて。

そのキンクロハジロが餌を獲る瞬間を本日目撃しました。実際に餌を獲ったかどうかは不明です。
その様子はカワウの様に海に潜ります。ただ時間はビックリするくらい短くて真下に潜ってその場所にすぐ上がってきます。カワウみたいに、しばらく潜って別の場所から顔を出すなどという忍者のような芸当は出来ないようです。
体型からして海の中でスイスイ泳げるとも思えませんし。

ともかくアサリを食べると噂の可愛い鳥達が北の国へ旅立ちました。鳥は旅立ってもアサリが増えるわけでは無いのが悲しいところです。

「立つ鳥跡を濁さず」 の意味は「アサリを全部獲って砂浜を奇麗に掃除しておきました」では無い事を願いたいものです。