シジミの潮干狩り



シジミを獲りたくなってシジミ獲りに出かけました。川の河口ですので汽水域に住むヤマトシジミです。
写真のように石ころなどの障害物が沢山あっていつものアサリ獲りとは大分雰囲気が違います。足元もヘドロっぽくて体が沈んだりして、こんなところでシジミも大変だなと・・・
淡水にいるマシジミは用水路やちょっとした川などにも沢山いる筈なのですが、潮の干満には関係ないので潮干狩りとは言えません。用水路に下りてジャブジャブ掘っていたら、見物人や警察まで来るでしょう。

シジミ獲りの道具


通常の忍者クマデは相手が小さすぎて使えません。私が使ったのは平刃の手持ちジョレン。シジミ掘りにはこれが最適です。

シジミの掘り方


シジミは小さいので写真のように半円を描く形で砂を削っていきます。一回の削る厚さは1cm弱。つまりシジミが居れば引っかかるようにです。


砂を削っているとシジミが居ればジョレンが引っかかって判ります。斜面に見つけたたシジミを獲っていくわけです。シジミは表層にいるので深く掘る必要はありません。



本日の収穫


一時間半ほどシジミ獲りをやった収穫です。大きいのもいますが殆どは小さいので獲っても獲っても山にならない辛さはあります。


ここは何処だというご質問には、あまりに小場所ですので言えません。家庭風呂に10人入るみたいなことになるかも知れないので、ケチと言われても小っちゃい男と呼ばれても言えません。
川の河口などの汽水域には何処にでもシジミは居る可能性があるので、掘られてみてはと思います。


シジミの砂抜き


シジミの砂抜きには住んでいたところの水なんて汚くて使えません。
水道水をしばらく放置してカルキを抜き1%の塩水を作ります。平らなトレイにシジミを重ならないように乗せて砂を抜き始めます。
アサリと違うのは水管も足も殆ど出しません。水管も写真位の長さに出して終わりです。足だってチョロチョロと出すだけです。シジミが深く潜らない理由がこの短い水管にあったわけです。
これで本当に砂を吐いているのかと心配になりますが、情けなくピュッと吹いたりガサゴソ動いたりしているので一応生きてはいるみたいです。

色んな大きさのシジミ


売っているシジミは小さいものだけですが、シジミもだんだん大きくなります。見つけたものはみんな持って帰りましたが、中にはオキシジミと間違えそうなくらい大きいものもありました。色が茶色なのと形が扇型なので区別が付きます。オキシジミは黒くて丸っぽい形です。私の手相が判る? 生命線と運命線と・・・ 金運は無し?

空中放置で美味しくしよう


シジミがおとなしいので手ごたえがないまま4時間ほど砂抜きをして砂が抜けたかどうか、10個ほどをテストで煮て食べてみました。砂は完全に抜けていたので、すべてのシジミをザルに入れて空中に放置する事にしました。コハク酸を増すための作業です。3時間で良いところを朝起きたら7時間が経過していました。やりすぎたかな。


お味噌汁にしました


シジミといえばお味噌汁というわけでシジミ一杯のお味噌汁を作りました。
味ですが、シジミが豪勢に多すぎたためシジミの香りが強いです。おまけにコハク酸を出しすぎたらしく若干の苦味も。
シジミの味は小さいシジミはまことに美味しいのですが、大きいものはウン? ちょっと変なエグ味が。この鼻に抜ける嫌な香りはどこかで・・・?
思い出しました。これは東京湾の岸近くで釣れる根魚特有の油系の香り。やはり棲んでいる場所が場所だからでしょう。
市場には小さなシジミしか出ないのはそんな訳があるのかも知れません。

以前山中湖で大きなシジミをペンションに持ち帰ったところ、大きいのは食べられないといわれ、食べるのは冬場の小型のものだけだと言われたことを思い出しました。
汁はとても美味しかったので、大き目のシジミは海に帰して小さいのだけを持ち帰れば良いわけですナ。

それにしても綺麗な場所でシジミを掘りたいなと思う私でした。
その後、朝日新聞に大々的にシジミを大漁に持って帰る人達のことで漁師さんが困っているような記事が出ました。
資源保護のために禁漁期にしている8月に、一般の潮干狩り客が大きな漁具を使ったりクーラー一杯に持って帰ったりという内容。

あの場所でシジミかあ。というのが私の複雑な感想です。