
私の自転車はAグレードという種類でカタログ値総重量7.6kg。本体フレームが軽量化のため細く、特にこぎ始めや坂を上るときにツイストなどすると結構左右にねじれる。このねじれの問題に関しては、必ず試乗納得してから求められるようお勧めする。
ただ、フレームのしなりが大きいのでカーボン製のシートポストと相まって、14インチの小径車としては意外なほど乗り心地は良い。ただし、フレームが折れるのではという心配から逃れられないしなり方をする。

ハンドルポストがフォークと完全にガチンコする設計なので、たたんだ時の厚みが意外と小さくならず無駄な出っ張りが多い。折りたたんだあとは結束バンドで固定する。

スカスカで、とても真四角に折りたたむという訳にはいかない。細部の仕上げは悪くないのだが・・・

私の用途としてはあまり使い勝手の良い自転車ではなかったため、何年も乗っていなかったのだが、4階に引っ越してきて7.6Kgという軽さがジワジワと有難くなってきた。
考えてみれば組み立てが面倒ならば組み立てなければ良いのだ。つまりこのままハンドルポストを折って、シートポストを下げた状態で階段を運びそのまま町乗りに利用する。その状態で体に寄せて持つとこの自転車は本当に軽い。折りたたんでしまうと厚みが出来て重心が体から離れるため意外なほど重く感じる。27cmの薄さになるブロンプトンの方が軽く感じる程だ。大体我が家のクロネコが8.4Kg(太りすぎ)あるのでネコより軽いはずなのだが、持つと2倍ほどに重く感じる。ネコが抱かれ上手というか単に体にペタンとくっついてくるだけで軽く感じるわけだ。
折りたたみ部分が最初からつながっていて、ハンドル部分だけが折りたためるキャリーというシリーズが実在する。
ただ結局、何に使ってよいかわからないys-11の方は再び疎遠になってしまったのだが、たまたま我が家にあったと言うだけでブロンプトンと比較したのも気の毒な話だった。

それでも少しでも小さくたためないかという事でいくつかの改造を試みた。まずペダルを折りたたみにする。そしてハンドルが外に飛び出す欠点を少しでも和らげるために左右5mm程カット。ハンドルポストがカーブを描きながら飛び出すのも問題なのでハンドルを内側に折りたたむ方法に変える。ただしこのままではシートポストを50mmにして足代わりにしなければ自立は出来ない。

これが現在考えられる厚さ最薄の折りたたみ方式。あまり小さくなったようには見えないが確実に改善されている。ys-11に限らずブロンプトン以外の折り畳み自転車は、畳んでもさほど薄くなるわけではないので、数字以上に持ち重りがする。

これでバッグに入れるとこんな感じだが自立はし難いので立てかけてある。
その後、スライドパイプを使って組み立てるこのタイプのYS-11は生産が終了になったというニュースが飛び込んできた。まあ疑問の多い折りたたみ方式だったので仕方はないだろう。トレンクル、トランジット・スーパーライトなどの動向を見ると、一時小さなブームだった超軽量14インチの折りたたみ自転車の時代そのものが過ぎ去ったのかも知れない。
2020年、販売会社の廃業が発表された。