折りたたみ自転車の小さく折りたためるという長所は、誰でも簡単に持ち去れるという短所でもある。車止めなどにチェーンを4個もかけておけばワイヤーカッターを使う犯人も手こずるだろうが、こちらも一々面倒で仕方がない。私が現在使っているカギは「tate(タテ) AG70 フォールディングロック」で焼入れした鉄板状のためワイヤーカッターが利かない。値段も3000円ほどで実用的だ。値段も重量も考えなければもっと超強力なロックは複数存在するが、ほどほどの所で考えないと、小型軽量が長所の折りたたみ自転車が重い荷物になってしまう。心配ならこれにワイヤーロックを何個か加えて置けばリスクは減るのではないだろうか。
イタズラ対策
タイヤの空気を抜いたり虫ゴムを捨てたりする小さなイタズラの場合は簡単に再現出来るし、やられた側の被害も小さいため笑って済ませることも出来そうだ。しかし簡単に外せて無くなると非常に困るクランプ類に関しては防衛をする必要がある。
ブロンプトンには本体フレームとハンドルポストの2箇所にヒンジ部分があってそれぞれにクランプが付いている。このクランプはネジ式なので回せは簡単にネジもクランプも外れてしまう。ちょっとしたイタズラでこのクランプ部を外して持っていってしまわれると、もうブロンプトンには乗れなくなる。ブロンプトンのクランプ部は何処でも簡単に手に入るものでもないので、小さなイタズラの割には被害は大きい。そのため現在の折りたたみ自転車のクランプ部はレバー式を採用したものが多いのだが、ブロンプトンはガタが出にくいためだろうか今もネジ式である。
さてクランプ部を持っていかれるのを防ぐためにはネジの先端にストッパーを付けたいので、まずネジを長い物に取り替えなければならない。最初にネジの蝶ハンドルの部分をネジと分離する。蝶ハンドルを下にして上からトンカチでトントンとネジのお尻を叩くと黒い蝶ハンドル部分と中の六角ボルトが外れる。
ボルトの首下は60mm程あれば良いのだが、ホームセンターでは70mmしかなかったので少し切断することにした。
本体フレームのヒンジ部分には空間が十分にあるのでネジの先にナットを2つ付ければ簡単にストッパーになる。
ハンドルポストのヒンジ部分は内部が非常に狭く余裕が無いためストッパーにナットは使えない。そのためネジの先端に2.5mmのドリルで穴を開け3mmのネジを切る。
ネジ穴に3mmのネジを回し入れて余った部分を切る。切った所にマイナスドライバーが利く様にヤスリで溝を切る。最後に接着剤でネジが動かないようにして終了。これでネジを本体から抜くことが出来なくなる。
もしネジの黒いハンドル部分を破損してしまった場合はホームセンターで売っている六角ボルトの頭部分にかぶせて手で回せるようにした商品(フィットノブなどの商品名で発売されている)を使えばよい。
形状から蝶ナットのように人差し指でクルクルとはいかないがヒンジを固定する役目は十分に果たすだろう。値段も100円ちょっとなのでお手軽である。
もう一つサドルも持って行かれやすい物なのだがブロンプトンのシートポストは下部が膨らんでいて本体から抜けないようになっている。そのため工具がないとサドルも外せないため危険は少ない。それでもシートクランプのネジとレバーは手で簡単に回せるため無くなると立ち漕ぎしか出来なくなる。これはナットを一つ付けて締め付けておくだけで手では外しにくくなるので効果がある。どの部品もそこらで簡単には手に入らないものばかりなので大切にしたい。
そして最後に一番重要な事だがブロンプトンを置いておくなら人通りの多い明るい場所を選ぶ。住宅の話だが空き巣は人の目をとても嫌がるので窓などは塀や樹木で隠さず外から見える状態が防犯上重要だと防犯評論家が言っていた。