2021年野島海岸からアサリが消えた



2021年4月16日、海の公園のお隣野島海岸に総勢6名でアサリ状況調査に行って来ました。

まず私単独で野島全体を回ってだいたいの状態を先行調査。
海岸全体で前代未聞のアサリゼロ状態です。潮干狩り歴68年、この状態は記憶にありません。2018年の絶不漁時でもアサリは海岸全体に少しはいました。

現在アサリがいくらか残っているのは、平潟湾に接している堤防で区切られた小さな干潟。赤ちゃんアサリが少しだけ残っています。

後は平潟湾に通じるバーベキュー場前の水路。こちらはやはり小型ですが、結構残っています。ただここは足場が悪く小さな子にはお勧めできないし、大人も足元や手元には工夫が必要です。長靴と軍手でやるのが正解でしょうかね。ウェーダーを履けば掘りやすいでしょう。クマデは必須です。
水路に降りる石段から離れるほどアサリが採れる可能性があります。

でも直接手で掘れないと楽しくないんですよね。要するに環境的に過酷で天敵のアカニシもツメタガイも住めないからアサリが残っているというだけの場所に思えます。
奇麗好きのツメタガイが嫌がる位の場所という事です。


調査がてらこれだけは採りました。お味噌一回分です。2人ではちょっと多かった。

アサリが消えた原因は何だろう

いつものように原因は色々あって、ワイワイやって結局よくわからないというのが結論になるのですが、今年に関しては2年前から目に見えて増えてきた天敵ツメタガイの大発生が大きいのではと思います。


ツメタガイはビロビロを広げるとこんな感じになります。貝殻はツルツルのまん丸で可愛い貝殻ですが、ビロビロを広げるとグロいです。このビロビロでアサリを捕まえて、じっくりと穴を開けてそこからアサリの内臓をちょろちょろ食べます。

こんな殻です。

ツメタガイの被害者たち。
今年はこの証拠の穴あき殻が非常に多いのです。


これが「すなぢゃわん」と呼ばれるツメタガイの卵塊で一つのすなぢゃわんにツメタガイの卵が3万個位入っているそうです。すなぢゃわんは直径が10㎝程で、砂の上に見えますので、潮干狩りで見つけたら駆除すると親を駆除するより、はるかに効果的です。
夏くらいまでダラダラ産卵するので、少人数の管理者が回って取るのは効率が悪すぎ現実的ではありません。潮干狩りをされている方が見つけたらスルーせず捕獲するというのが一番現実的で効果的な方法です。

4月18日、野島ではすなぢゃわんは見つかりませんでした。
私も見つけたら取りますが、ぜひ海の公園共々ご協力をお願いします。

海の公園沖海底に巨大穴

海の公園の沖合に巨大穴がいくつも空いているという報告があり、アサリ密漁の場合は深い穴は必要無いし今年はアサリもいない。

恐らく砂利泥棒の可能性があるのではと個人的には思っています。泥棒なので川砂利を買うよりは、はるかに安く調達できるけど、あのまま使ったら塩分が多くて建物なんて10年で鉄筋が錆びてしまう。真水で洗浄しても海砂は耐久力が落ちます。泥棒は膨大な真水で砂洗浄なんてしないだろうから、こんな業者に造られた建造物は大変です。

大きな穴は冷たい水が溜まりやすく、水も入れ替わりにくいので酸素の少ない水となり、付近のアサリの生育に悪影響が出るという説があります。

台風の前には沢山の砂袋を持って来て砂を入れて土嚢を造っていた人達を目撃しましたが、中々直接注意は出来ないです。
土嚢っていう位だから砂を入れるなと言いたいけど、土っていざとなると、今は公園と畑位しか無いんですよね。

ともかく砂泥棒はやめて下さい。