いよいよ人道へ



ホールからは関門トンネル人道が一直線に下関に向かって伸びている。中央部まではなだらかな坂を下っていき、県境である中央部を過ぎると下関に向かってなだらかに上ってく事になる。
注意事項としては人道内は禁煙であることと、自転車、バイクは乗らずに押して行くようにとの指示が書いてある。
780mの距離があるので普通に歩いても10分はかかる。自転車には沢山であったがさすがに乗っている人はいなかった。バイクを10分以上押して歩くのはかなり辛いのではと同情する。


人道の中央部分には下関市と北九州市の境界線が書いてある。下関のイラストは名物のフグ。北九州は門司レトロを代表するJR門司港駅のイラスト画が書いてあった。

県境の境界線の隣りに 「関門トンネルのご案内」 という案内が貼ってあったが、門司側のホールにあったものと同一のものだった。現在位置の海面下の数値のみ相違。

関門トンネルのご案内

関門トンネル(TN延長3,461.4m)は、昭和12年(1937年)に計画され戦争による中断はあったものの、21年の歳月をかけて、昭和33年(1959年)3月に完成した海底トンネルで、車道下には人や自転車も通れる
人道(海底部780m)も備えています。関門トンネルと昭和48年(1973年)に開通した関門橋、本州と九州を結ぶ大動脈として現在も重要な役割を果たしています。
関門トンネルは海底トンネルのため、絶えず海水がトンネルの中にしみ出してきます。その量は1日4,800t、ドラム缶にすれば24,000本分です。このため、トンネル内に海水がたまらないように下関、門司側の2ヶ所
に水抜き専用の立抗を儲け、排水ポンプで地上にくみ出しています。又、万一の停電時に備えて、自家用発電設備が備えられてあり、一般家庭1000軒分の電気を送る事が出来ます。停電時には、この自家用発電機から電気が送られ、色々な設備が停止することなく動き続けます。
    西日本高速道路(株)
関門トンネル人道のパネルより転載
心配性の私は、こんな海底でもし海水が流入してきたらどう逃げようか、などと考えたりしたが、この図によると、何とこの境界線の場所は海面下58mの深さなのだそうで、その心配はないらしい。


パネルには関門トンネルの輪切りにした構造図が書いてあって上部が自動車道、下部が人道、そして人道の左右が送風管になっており、最上部が排気管の役目をしている。完成して55年が経過したわが国初の海底トンネルだが、完成してすぐに歩いて通った記憶があるので、もう50年以上が経つわけだ。


10分ほど歩いていくと、下関側のホールが見えてきた。人道の壁に描かれている小魚の群れが気になったが、どうも口の形からカタクチイワシの群れらしい。