新聞一面トップは貝ネタ


4月7日夕刊トップはホンビノスガイ


余程ニュースが無かったのだろうか? 4月7日の朝日新聞夕刊トップ記事は外来種のホンビノスガイの話だった。

ホンビノスガイは北米原産の外来種で、アメリカやカナダなどではクラムチャウダーに良く使われていて一般的に食べられている貝。
わが国でも 「シロハマグリ」 などの名称で最近流通しているので食べたことがある人はいるはず。

東京湾で漁としてホンビノスガイを獲っているのは船橋漁協だけだが、アサリが段々減少しているのに対し、ホンビノスガイの漁獲量は09年度で410トン。以降、アサリの漁獲量がホンビノスガイを越えることは無くなったという。


だんだん美味しくなってきた!!

ホンビノスガイは東京湾の水に馴染んできたらしく、船橋漁協長によると、えぐみが無くなって、だんだん美味しくなってきたらしい!!

思うに、流通上はハマグリの代用の位置づけらしいのだが、味はともかく殻に模様が無いので、ブランド的には今ひとつ高級感が足りない。
東京湾で最初に確認されたのが1998年だという。私が最初に食べたのが2004年なので、もう10年ホンビノスガイを食べていない計算になる。

美味しくなっているのなら久しぶりに食べてみようかなと思う。流通での値段が現在ハマグリの3分の一なので、結構人気なんだそう。アサリの生息地とホンビノスガイの生息地は住み分けがきっちり出来ていて、アサリの生態に悪影響が出ることもないという。たしかにアサリよりちょっと汚らしい荒れた場所にいて環境的に強そうなんですよね。貝殻も黒く汚れていることが多いし。

現在ホンビノスガイは千葉県では漁業権の対象種になっていて、勝手に獲ってはいけなくなったらしい。
普通の潮干狩り場には殆どいないので、食べたい人は今は買うしかないのかも知れません。激減するアサリの代わりにホンビノスガイで漁師さんたちが元気になれるのなら、外来種とはいえそれはそれで良いのでは。

何故、1998年あたりから急激に繁殖したかは、どうも売れ残ったホンビノスガイを業者が捨てたのではという説が有力らしい。外来種が繁殖する原因は、だいたい人為的な放流というのが定説。ミドリガメ、ブラックバス、アライグマなどなど。でもホンビノスガイは美味しくて、今は資源としても重要な存在になった。
将来も外来種として、おそらく始めて人々に歓迎される生物となれるのだろうか。