アサリの新冷凍保存方法


冷凍保存すると味が落ちる

冷凍保存はアサリの保存方法としては長期にわたって家庭で簡単に保存できるため素晴らしい方法と思うのですが、残念ながら味が落ちてしまいます。
口を開けさせるため生よりも長時間熱する必要があるためアサリの身が硬くなる欠点もありました。

そんな時にテレビで

そんなときにアサリの冷凍方法をテレビでやっていました。それは、アサリを真水とともに冷凍してしまう方法です。簡単に言えばアサリを氷付けにしてしまうわけです。そして解凍の際には熱湯の中にアサリ入りの氷ごと入れてしまうというものです。

テレビでは途中がカットされていた

鍋でアサリ入りの氷を煮た後、すぐにアサリの口が開いた場面に飛んでいたのでアサリが口を開くところはカットされていました。そこが見たかったのに・・・
ひょっとして口開けに失敗したのでは?
という疑問もわいたりして、アサリの冷凍にはちょっとうるさい私が実際に実験して見ることにしました。


実験開始です


砂抜きをしたアサリを網のボールに入れて30分ほど放置します。これはアサリが砂抜きの際に塩水を体内に取り込んでいるので、それを吐かせないと塩辛くて調理が出来ないためです。


そして、アサリの表面を綺麗に洗ってフリーズパックに真水と一緒に入れて冷凍します。

そして2週間後


2週間後、パックからアサリ入り氷を取り出します。
実はこの方法はアサリのうまみが乾燥して逃げたり流れ出したりしないで、うまみごと閉じ込めてしまう方法だと、海洋大の先生や料理評論家がテレビでおっしゃっておられました。
本当ならすごいよ。


熱湯の中にアサリ入りの氷を


沸騰した鍋の中にアサリ入りの氷を入れます。口を開いてくれよと願う瞬間です。口を開くかどうかが冷凍保存の最重要課題ですので、ここは十分に熱湯したお湯の中に氷を入れます。必ず熱湯に突然入れてください。水からはNGです。


ここで、鍋の水温は急激に下がりますが、強火のまま熱し続けます。ここで、弱火、中火にしてはいけません。弱気もいけません。躊躇してもいけません。強火一辺倒です。

氷がとけてアサリがバラバラになる


氷はとけてアサリがバラバラになり始めます。当然ながら水温はかなり下がりますが、ここからが勝負ですので強火を続けます。


だんだんと美味しそうになってくる


そのうちにグツグツとなりますので、アクが出たらオタマですくって捨てます。急にアサリが増えたように見えますが、良く分かりましたね。
何回か実験していますので写真を選ぶ時に色々差し変わっているのです。

そして結果はどうなった


そして、そのまま煮続けるとほどなくアサリ達は口を開き始めました。それも100%。口を開いたら火をすぐに止めます。アサリは冷凍といえど熱を加えれば加えるほど硬くなり味が落ちます。
味はどうかと確かめると、ウーン。美味いです。これはすごい。
明らかに、水を抜いた方法より、アサリも柔らかく味も上でした。
脱帽です。

アサリ入り氷は究極の冷凍法なのか

調理法として解凍後、お味噌汁だけに使うなら究極の保存方法だと思います。
少々冷凍庫でかさばるのが欠点ともいえますが、アサリを冷凍庫があふれるほど獲る人もあまりおられないでしょうから、パックなどに水をヒタヒタまで少なくして保存されればと思います。

スパゲティや酒蒸しなどに使う際は水を抜いた方法で保存するように使い分ければ皆様のアサリ冷凍生活も充実するのではないでしょうか。

2015年現在、個人的には冷凍庫の中でかさ張るのと、調理方法がお味噌汁にしか使えないため、この冷凍方法は使っておりません。