江の島エレジー
昭和の三面記事
太平洋戦争が終わってしばらくたった頃、江の島のブームがあった。
特に恋人たちには江の島は愛を語らう格好の場所となった。
そう、あの映画のせいだ。
昭和26年に封切られた大映映画「江の島エレジー」
何と良い題名ではないか。
大体江の島には、後にカタカナを付けても漢字をつけても良く似合う。
江の島ダイナミック、江の島ビューティ、江の島タワーホテル、江の島サタデーナイト、江の島岩窟王、江の島秘宝館、(注:どれも実在しません)
主題歌は「江の島悲歌」と題され大ヒットをした。
歌うのは菅原都々子。彼女はいまだに時々懐メロ番組に出演して立派な歌を聞かせている。
大変なお年ではあるが、聞かせどころはピシッと聞かせてさすがである。
いくつになられたのだろう。ちょっと計算しても物凄い歌手だ。
なお江の島エレジーに「今宵なげきの桟橋の」と歌われた桟橋は既に昭和24年に江の島弁天橋として造り替えられている。ただ当時橋脚はコンクリートで作られていたが上部は木製だったので、歌のイメージはさほど壊されなかったかもしれない。上部もコンクリート製になったのは昭和33年。
江の島エレジーを見た人はどう計算しても現在70歳近い方達でしょう。
映画は名作と言いたいのですが私は見たこと無いのですよ。
ビデオもDVDも出てないみたいだし、何しろ終戦後すぐの事で
フィルムも相当今は傷んでいるのではと想像されます。
でも主題歌の「江の島悲歌」は今も色々な歌手が歌っていて聞く事が出来ます。
天童よしみさんとか川中美幸さんとかアルバムに入れているし田端義夫さんも歌っていますね。
「江の島エレジー」は興行的にも大成功を収めたので2年後「新江の島エレジー」も作られた。
こうなると第3弾、第4弾も考えられるのだがこれで打ち切り。
江の島の旅館の若旦那が日本各地を放浪三昧。妹が必死に旅館を守る。
若旦那は各地で恋をして失恋のたびに江の島に戻ってくる。
江の島神社で産湯をつかり岩屋で遊んだあの頃を・・・・
この設定だったら40回位は続いたかとも思うのだがそれは無いか??
会社倒産しちゃったし・・・・・
今度は是非「釣りバカ日誌」の浜ちゃんに江の島で釣って欲しいですね。
協力する釣り船屋いくらでもありますよ。
江の島を歌った歌も最近は聞きませんね。
サザンよ。江の島の題名をつけた歌を作って歌ってくれませんか?
プロモーションビデオは江の島弁天橋を歌いながら走ったり、展望塔の上でライトに乗っかって歌ったり、岩屋の中で歌ったら音がワンワンして巨大お風呂場状態になったり、白灯台で黒鯛釣りも湘南らしくて良いですね。思っただけでもワクワクしますよ。
サザン・オールスターズ
江島っていう筝曲はあるのだけれど、ブレイクしそうも無いし。
江の島とはとりあえず関係ないけど江戸時代の江島(えじま)事件。
七代将軍徳川家継の生母月光院に仕えた大奥の御年寄(奥女中の取締役)江島(1681~1741)が山村座の生島新五郎と風紀紊乱事件をおこし、1714年(正徳4)信州高遠に流刑。
1,500人が連座で罰せられた。この大事件の後、(江島生島物)と呼ばれる事件をあつかった作品が多く作られた。
現在でも時代劇にはたびたび登場。100%悪役で登場するのだけれど、あの封建時代に愛に正直に生きた女性。僕は好きですけどねえ。幕府の金で遊んじゃったからいけなかった?? 物語等では絵島とも書かれるが正確には江島。脱線御免!+?
江の島悲歌
製作=大映(東京撮影所)
1951.06.01
10巻 2,167m 79分 白黒
監督:小石栄一
脚本:八住利雄
撮影:姫田真佐久
音楽:斎藤一郎
美術:仲美喜雄
録音:米津次男
出演:宇佐美淳 久我美子 白鳥みづえ 相馬千恵子 楠木繁夫 菅原都々子
新江の島悲歌
製作=大映(東京撮影所)
1953.07.28
10巻 2,580m 白黒
監督:小石栄一
脚本:笠原良三
原作:大林清
撮影:姫田真佐久
出演:根上淳 南田洋子 木村三津子 船越英二 長谷川裕見子
江の島を題材にしたその他の映画
江の島と玉川
製作=日活
1914.09.01 浅草オペラ館
白黒 無声
江の島遊覧会
製作=天活
1914.07. 浅草大勝館
白黒 無声
亀井戸と四つ目と浅草観音及び江の島の風景
製作=天活
1914.06. 浅草キリン館
キネマカラー 無声
何故か、1914年(大正4年)に江の島物が集中している。何かあったのかとみて見たが川口村、村営海水浴場開設位ですね??大事件だった??
江の島ルビ
という女優もいて次の作品に出演しています。
主演級はこれ一本みたいですね。内容は・・・・・
色(いろのすすめ)道
製作=新東宝
1976.02.
63分 カラー ワイド
監督:大杉虎
出演:今泉洋 江の島ルビ 尾高実
江の島でロケをした映画はテレビドラマも含めると非常に多いようだが、
一番有名なのはご存知
「男はつらいよ」第29作
「寅次郎あじさいの恋」
マドンナは
いしだあゆみ。
ロケ地は京都、丹波、東京と移るが鎌倉、江の島がいしだあゆみ扮するかがりとのデートの場となる。
相思相愛に思えたのだが恋は実を結ばずやっぱり江の島悲歌となってしまう。
結ばれても良い展開ではあったが結ばれると映画が終わってしまう。
原作・監督/山田洋次 出演/渥美清 いしだあゆみ 倍賞千恵子
1982年製作=松竹
最近では2000年フィルム・シティ製作の
「NAGISA/なぎさ」が話題である。