江の島狂言事件の顛末


不審者5,6人が江の島上陸?!

伊勢原市在住の41歳の男性が夫婦喧嘩でむしゃくしゃしていたため大狂言(後に証言を変更)。 この男、小説マニアだったらしいのだが迷惑な話です。
夫婦喧嘩は犬も食わないが北朝鮮船籍の貨物船まで巻き込んで大騒ぎになってしまった。
その後、連休明けの5月7日偽計業務妨害の疑いで逮捕される。



狂言の内容

江の島マニアック
長磯から見上げた山二ツ。私でも登ったことがある位だから訓練を受けた秘密諜報員なら簡単に登れる筈。しかし、夜は怖いぞ。

1月6日午後7時ごろ、中村屋羊羹店のある「山二ツ」の下で天体観測をしていた夫婦が長磯の沖合い30m程の海面にブクブクと立つ泡を発見。
見ると、小型の潜水艦が姿を現し、中から5,6人のウエットスーツ姿の男が現れ長磯まで泳いで岩場にたどり着いた後、山二ツの崖を上って消えたと言う。
江の島マニアック
長磯を山二ツから見下ろす

その際、日本語では無い言葉を話すアジア人だったと言うのだが。
夫婦げんかをしていた夫が第3管区海上保安本部横浜海上保安本部に通報。6日の午後11時40分ごろ城ヶ島灯台の沖合いに、たまたまエンジントラブルで停泊中の間の悪い北朝鮮船籍の貨物船を発見。立ち入り捜査を求めたが拒否したため7日午前10時30分頃、船橋港に入港したところを立ち入り捜査。

通報をもとに江の島の長磯付近をダイバーが捜索するも何も見つからず。
嘘の通報ですから見つかるわけもありません。
北朝鮮船籍の貨物船も隅から隅まで調べたが怪しいところは見つからず。
第3管区海上保安本部、県警の方々も北朝鮮の船も迷惑な話でした。

いや、江の島にとっても迷惑な話です。
こうなったら景色も良いし、山二ツを狂言谷と呼んで観光名所にしよう。



江の島マニアック
赤い線が夫婦喧嘩をした男の不審男性集団の江の島上陸狂言ルート。
まあ、私が不審者だったら「ひょうひょう島」を推薦しますね。
あそこは岩場に上がりやすいしその後も崖を登ったりしなくても釜の口の所から簡単に堤防内に入れます。
ただ、夜中に釣りをしている人もいるので人目はあるかも知れません。

もっとも、今回の狂言は江の島の灯台の灯も灯っていないし月明かりも下弦の月で、夜中にそんな詳細に見えるのかという疑問もあり、狂言にも無理があったのでは?

岩場を登った不審者が知らない言葉で話し合っていたというのも怪しい。
訓練された工作員なら怪しまれないように日本語を使うはずだし。



もっとも、警察も最初から半信半疑だったようで、通報があったため仕方なく捜索していたらしい。夫婦で目撃した筈なのに何故か奥さんは何処にもいないし。そこへ、北朝鮮船籍の貨物船がエンジントラブルで停泊していて、おまけに何故か立ち入り捜査を拒否したため色めき立ってしまった。すごい偶然です。

虚偽の通報をした伊勢原在住の41歳の男性は軽犯罪法違反で書類送検されるだけらしいけど、この寒い中、正月明けから一日中海に潜らされた方たちの事を思うとこれって軽い犯罪なんですか??? 2002年1月7日


その後、

1月10日になって朝日新聞の取材に狂言男は、何と当日江の島には行っていないという。
妻と夫婦喧嘩をしたというのも嘘で、妻は昨年の9月から入院中。孤独感から作り話をしたと言うのだが、何が真実なのか?まあ、狂言で皆が振り回された事だけは間違いない。
県警では「あの崖を登るのは不可能」と判断しているようだが、とんでもない。私は子供2人を連れて登りました。ちょっと見るとすごい崖だが、以前は江の島の住民は普通に磯に出る近道として使っていた道で登り降りできます。
崖を見ただけで判断してはいけませんね。実際に登ってみなくちゃ。
もっとも、現在は危険なので通行禁止です。

損害賠償を検討中の3管に対して狂言男は
「つぐなう気持ちはあるが金は無い」と話したと言う。
この男、江の島を見ているかのように詳細に正確にしゃべったという。
あの崖が登れる事を知っているのなら、ひょっとして江の島マニア?

2002年1月10日


江の島虚偽通報男、偽計業務妨害容疑で逮捕。

虚偽通報で実際に逮捕されるのは異例。
神奈川県警は逮捕理由として「悪質で社会的反響も大きかったため」としている。
直接の容疑は虚偽通報によって3管のパトロールや出動待機等の業務が妨害されたというもの。
虚偽通報当時の報道では41歳だったが、逮捕時の報道では42歳。
お誕生日がきたのでしょうか?
だったら、お誕生日おめでとう。
もう、狼少年は止めてね。

2002年5月7日

130万円で3管と示談成立

無職T被告(42)=偽計業務妨害罪で公判中=が、巡視船などを出動させた第3管区海上保安本部(横浜市中区)に損害額約130万円を支払うことで2日、示談が成立しました。

損害額の根拠は巡視船の燃料費や職員の超過勤務手当など
通常の活動を超えて支出した金額だそうです。
虚偽通報をめぐって海上保安庁が損害賠償を受けるのは史上初めて。

どう考えてもそのような金額でない事は赤ちゃんでもわかるが、(試算では800万円)
微妙な金額だけに払わなければならないでしょうね。
1億円とか言われると「払えるわけない」と腹出してひっくり返る事も出来るのだが
130万円、無職の方には辛い金額です。

今回は3管から県警、警視庁、自衛隊、外国船まで巻き込んでしまったので確かに影響もけた違いでしたが、救急車や消防車を偽の通報で出動させるマニアっていますよね。数百回に及ぶ通報で消防署の方でも声を覚えているなんてとんでも無い話でしたが、この方にも損害賠償を求めるべきでしょう。江の島マニアだけ損害賠償を支払うなんてちょっと気の毒な気もします。江の島マニアの肩を持つわけではありませんが、どう考えても救急車や消防車出動の方が罪は重いですよ。それに江の島マニアはたった1回の初犯ではありませんか。
前職が自衛官なのでお上から厳しいお仕置き?・・ 2002年8月2日