薬王院仁王門



お札場を過ぎると本堂・本社・奥の院を経て山頂への立て札が石段の下に立っている。石段下の狛犬は、右手の狛犬はまりを持ち左手の狛犬は子供を連れている。


仁王門への石段を登れば目の前は薬王門の本社である。

仁王門の前面には阿吽一対の仁王像が参拝者を迎えてくれる。前面がガラス張りのため反射が激しいが何とか撮影した。

仁王さま
阿(あ)
ものの 始めを 大切に


仁王さま
吽(うん)
ものごと けじめを しっかりと


仁王門の本堂側にも大天狗と小天狗の像が右左にあって阿吽一対をなしている。

羽のウチワを持った長い鼻のおなじみ開運大天狗(右)


刀を手に持つ鳥のくちばしの厄除小天狗(左)


薬王院仁王門 東京都指定有形文化財(建造物)


所在地 八王子市高尾町2177
指定 昭和35年8月30日
高尾山薬王院有喜寺本堂前に南面して、三間一戸、八脚門、単層、寄棟造、柿葺型銅版葺屋根の仁王門が建立されています。向かって左側には密迹金剛力士像(吽形)、右側には那羅廷金剛力士像(阿形)が安置されています。仏法守護のための仁王像を安置する仁王門は、必ず三間の桁行(間口)で、一つの出入り口を備えた三間一戸形式で建てられています。薬王院仁王門の各柱間寸法は、桁行中央の間2.43m、仁王像を安置する両端間1.82m、桁行全長6.07mとなります。
梁間(奥行き)は二間で、一間の寸法は桁行両端間と同じ1.82m、梁間長3.64mです。柱間の平面形は、左右前後ともに対称となっています。この柱を含む構造材には、弁柄が塗布されています。寄棟造の屋根は、かつて厚さ3mmほどの板を重ねて葺いた柿葺でしたが、現在は柿葺型銅版葺となっています。仁王門の建立年代を示す直接の資料はありませんが、金剛力士像胎内から発見された修理銘板の記載内容と建築様式から、17世紀後半から18世紀前半頃に建立されたと推定されています。
平成22年3月 建設
東京都教育委員会
高尾山薬王院仁王門の解説板より