高尾山薬王院の表参道 一号路


1号路の起点に大阪の箕面まで続く自然歩道の簡単な案内図が立っていた。あまりの距離に決心が付きかねるが、走破した人はどの位いるのだろうか。

東海道自然歩道案内図


高尾山~美濃~箕面(みのお)
東海自然歩道は「明治の森高尾国定公園」 と大阪の 「明治の森箕面国定公園」 を結ぶ、緑豊かな自然と貴重な歴史を伝える文化財をたずね、心身の健康と安らぎを与える総延長1,697.2Kmの長距離自然歩道です。

高尾自然公園管理センター 解説板より


行場につき立ち入り禁止、高尾山薬王院と書かれた立て札があって、傍らには石碑などが並べられている。小さな湧水が出る水場と共に杉と杉の木の間には石造りの小さな社が埋まっていて行場の雰囲気ではある。これから高尾山に登ろうとする人間が、ここで岩を登って遊ぶとも思えないのだが、過去には変わった人がはしゃいだのかもと思ったりした。

石碑群のすぐ横には山内八十八ヶ所大師巡拝の案内が書かれていた。四国八十八ヶ所の巡礼をしなくても、高尾山で簡単に四国巡礼と同様の功徳が得られると言う夢のような巡拝の案内である。

山内八十八大師巡拝のご案内


高尾山内八十八大師は明治36年(1903)に薬王院の志賀照林大僧正が、広く東国のご信徒の為に山内を四国と見立て、八十八ヶ所の霊場の土を持ち帰り大師像の下に納め安置してございます。山内のご巡拝の道は豊かな自然に富み、同行二人の大師様の功徳は計り知れないものがあります。
案内図は別院(不動院)にありますので申し出て下さい。
大本山高尾山薬王院
大本山高尾山薬王院 解説板より



1号路の途中までは道に沿って小さな川が流れている。川には砂止めがあって小さな池が出来、細い流れが堤防から流れ落ちている。


ここは車も通る道なので舗装がしてある。そして滑り止めのために石が道路に埋め込んである。参道にはまだ紅葉が少し残っているようだ。



高尾山は山の中のため日照時間が短い。そのため湿気が多く杉の根元にはコケが大量に生えている。乾燥した国から来た人達はこのコケを見て驚くに違いない。


参道の各所には、かつて巨額を奉納した人々の石碑が立っている。


新しいところでは京王電鉄が雪害森林復興樹木料を奉納したようだ。金額こそ書いてはいなかったが、普通に考えれば巨額であることは想像できた。



現在高尾山にはこのような童子の像が各所に建っている。この像には不動慧童子奉納龍成講内藤敦子と記されていた。


先日の台風で土砂崩れが起こったそうだ。高尾山の各所で修復工事が行われていた。杉林がやはりこの手の災害には一番弱いようだ。