
道を踏み外すと転がり落ちるので山道は注意して歩かなければと思いながら進む。地図や携帯などを見ながら山道を歩くのは危険この上ない。

山から落ちる流れの無い水路とその横には外れた配水管があった。まさか蛇滝ではないが人工の建造物が無い山道ではこんなものでも目を引いた。

道の折れ曲がるところに岩に囲まれた小さな社があって中には天王神、金剛神、大権現神やら沢山の神様の名が書いてある。社の中には仏像の他、小さな食器や石が置いてある。社のすぐ左からは岩からの湧水も出ている。この辺りから下のほうで水の音が聞こえ始める。

やっと蛇滝まで下りてきた。信者であろう、お供え物をした人達の名前が書かれた木札が坂道に並べて貼り付けられていた。

立入り禁止の立て札が複数立っている青龍堂。

御信徒以外の方は入場禁止と書かれて中には入れない。修行場なので滝にも寄れないという事らしい。坂の途中で土地の人に聞いたところでは非常に長いお経を暗記した者だけが入場して滝に打たれながら、暗記したお経を読んで修行することが許されるとの事らしいのだが、そのお経が常人には暗記には一月もかかるだろうかというような代物とかで、柵の隙間から手でも入れるのが私には精一杯らしい。

今では困難な修行をしなくても瀧行が経験できるように、水行道場として一般に開放をしている。申し込んだ後、所定の料金と指導を受けた後に瀧行を経験できるという。外国からの修行者も多いようだ。

蛇滝の一本の細い流れが枝の間から透けて見える。かつてはもっと勢いのある滝だったとの事だが地下水脈に影響のある開発が行われたとの事だ。

蛇滝の下流には建物があるので下ってみる。

蛇滝水行道場と刻まれた石柱の傍には荷物運搬用のリフトがあった。これで重いものを上の道場まで上げるらしい。ここの階段だけをリフトを使って運ぶ物と修行場との関連を考えてみたが思いつかなかった。

蛇瀧水行道場参籠所と書かれている。水行は何日もかけて行われるので、ここに寝泊りするのだろうか。

蛇瀧水行道場参籠所から蛇滝方面の石段を眺める。左上の住宅には蛇滝の管理人が常駐している。

蛇滝の下流の流れを見てみるとジグザグと蛇のように流れている気がした。

降りてきた道を再び登り始めると小さな紅葉が目に飛び込んできた。心なしか下りよりも上りの方が足は楽な気がする。

そしてかすみ台に戻ってきた。右に見える十一丁目茶屋の左隣から南方向の景色が楽しめる。