江の島縁起絵巻第四巻



第一段
弘仁五年二月(八一四)弘法大師は京を出て東海に旅立ちました。
相州津村の湊に泊まった折、江の島を望むと島の上には金龍が現れました。
翌日、弘法大師は舟で江の島に渡り金窟に参詣し国土守護と万民救済を祈りました。
すると、七日目の未明弁才天が現れ災難を取り除き国土を鎮めよとのお告げがありました。
弘法大師は敬服し金窟に社殿を創建しました。これが岩屋本宮です。

第二段
仁寿三年(八五三)慈覚大師は東海に巡礼、相州津村に至りました。
南海の方角を眺めると江の島の山頂に五色の雲を見ます。
慈覚大師は漁船で江の島に渡り雲に導かれるまま二つの山の間にある龍窟に篭って修行をしておりました。
すると二十一日目の未明弁才天が現れ弘法大師が現れ弘法大師と同じお告げを受けます。