鶴見川源流泉のひろば
日量1300 トンを湧出するという鶴見川源流の泉。
鶴見川の最源流域は、町田市上小山田地区の300ha
規模の山林・田園地帯で、その源流域の中心部に位置するのが「泉のひろば」がある約70ha
の田中谷戸である。この源流域は鶴見川の最大水源となっている。
源流の泉の中心部からは豊富な湧き水が噴出している。常に安定して湧出する湧き水は農業用水として利用され、多くの水生生物たちの命も育んできた。
平成元年1月、近くを通る川崎市の水道用トンネルの工事が行われた際に鶴見川源流の泉が枯れてしまい、付近の農家は農業用水として利用出来なくなった。水生生物の絶滅も心配されたが、一年後の平成2年1月、水道用トンネルの改修工事が終了とともに泉の湧水が復活。
鶴見川源流 泉のひろば 泉の広場・水生生物管理会 町田市。
町田市は平成6年湧水の保全・活用及び源流域の紹介等を目的として「鶴見川源流泉のひろば(2,000
㎡規模)」を開設。以降市民団体とともに管理を行っている。泉の広場の中で町田市の所有地はほんの一部で、殆どは私有地を町田市が借り上げ付近を整備しているという事だった。
生きものを池に放さないでください!
当地は鶴見川源流の水辺の生物の保全・繁殖地でのあります。ゼリガニ、カメ、コイ、他の河川の魚類など、外部から生きものを放さないでください。
善意による放流も生物系の錯乱につながります。泉の池の藻類の繁茂による濁りも、放流されたザリガニの繁殖によって巻貝の増加が抑えられてしまったことが一因。ご理解とご協力をお願いします。
御触書(おふれがき)
一輪車、二輪車、大八車を問わず、天下の公道なればこの地に留め置きしことを禁ず。此れを犯せし者は、ザリガニはさみの刑に処す。
水辺生物管理会代官
ザリガニに指を挟まれた経験がある者にはわかるのだが、中々の重罪である。しかし訪れようにも小山田バス停から歩くくらいしか訪れようが無いのが苦しいところ。
道路側から見た泉の広場一帯。注意していないと通り過ぎてしまうほど景色に一体化している。湧水に重大な影響があるとされた都市基盤整備公団による源流域のニュータウン開発計画の中止が平成15年7月、正式に発表された。