ホンビノス試食に挑戦
近年、ウチムラサキとカガミガイの中間のような変な貝が東京湾で獲れることが話題になっています。それも汚い場所に限って。
それが、アメリカから入ってきた外来種、ホンビノスです。ハマグリと良い勝負の大きさながらハマグリが綺麗な水でしか住めないのとは違って汚いヘドロ交じりのような場所でも生きています。
最近市場にも出回っているけど出身地を正確に教えてもらわないと食べるのが心配です。
殻もハマグリの高貴さに比べ、大ざっぱな成長の筋があるだけで模様は無し。汚い場所に多いので硫化水素で殻が黒く汚れたりしています。これは模様ではなくて洗ったり、数日置いておくとある程度消えます。本当にヨゴレ役。
写真は綺麗に写っているなあ。本当はもっと汚いのだけれど・・・
まあ、大きいだけで汚い貝ですが、美味しかったら許してやろう。
砂出しは水道水で塩水を作り3度も水を替えて身奇麗にしていただきました。汚れた体を綺麗にするため中からだけではなく、外の殻もたわしでゴシゴシ洗いました。まあ、そんな事が出来るのも大きいからで、美味しかったら本当に許してやるから。
身も心も綺麗になったように思えたので、まず酒蒸しで身を取り出します。酒を使うのは、いくら綺麗にしてもお育ちの汚い泥の匂いが抜けないかもという心配からです。
分厚い殻が開き中から身が姿を現しました。こ、これは!美しいピンクのお体!
それを、バターで炒めてしょうゆをたらす、ごく一般的な食べ方。
美味しいでしょうか。
結構な歯ごたえ。大きいせいか硬いなあ。匂いはさすがに消えて貝の味しかしません。後味に少し難あり。
大味ですが、不味くは無いです。身が硬くなったのは火を通しすぎかも知れません。アメリカではカキのように生をレモンをかけて食べる事もあるらしいのですが、生息場所を選ばないときびしそうです。
砂は完璧に抜けていたのでその点はエライです。
しかし、この外来種は汚染にメチャクチャ強いですよ。綺麗好きのツメタガイも住めないような汚い場所でも住めるし、殻も厚いので鳥にも食べられないし、人間がとらなかったらそのうち干潟は征服されるかも。ちゃんと干潟の浄化作用に貢献してるんでしょうかネ?
砂抜きの時の水管の出し方がデカイくせに甘いんです。