誰もが恐れ入る驚異のバカガイ砂抜き装置
図の様に2つのバケット(海水を入れる入れ物)を用意します。2つは段差をつけて上のバケットからは海水が下のバケットに落ちるように、途中から穴を開けてチューブを落とします。ゴミなどが引っかかるようにフィルターを設置。
ここで重要な事は海水を常に循環させるいう事です。
そして、ブクは下のバケットに設置して、バカガイに直接下から泡があたらないようにします。
バカガイ博士(バカガイ吐かせ)は昨年2004年よりこの装置を使用して、10数回の実験の後に、改良を加えながら今年2005年完全にバカガイの砂が抜けるという結論に至ったそうです。
時間は3時間、4時間、5時間、6時間、一晩と試したところ、4時間で十分だったそうです。
ただし、博士は海の近くにお住まいのため、バカガイはとても元気であることが想像できますので、その点は家まで数時間かかる方とは条件がちがう事をご了承ください。
バカガイ博士は茹で名人だった
その砂が抜けたバカガイの調理方法です。バカガイ博士は茹で方も、すんごい方法で茹でておられます。
海の近くにお住まいのバカガイ博士は何と海水で茹でます。
しょっぱくならないかとご心配の皆様は最後まで読んでください。
なるべく大きななべに海水を沸かします。
そこにステンレスのカゴに入れたバカガイを20個程度を限度にカゴごと入れます。
口が少し開いたらカゴごとすぐに上げます。
時間はせいぜい、2,3分でしょう。
貝を一度に沢山入れないのはバカガイの熱の伝わり方にバラツキが出るのを防ぐためと温度が下がるのを防ぐためです。
高い温度で短時間に熱を加え茹ですぎない事が重要です。
ここでカゴからステンレスのボールに入れ変えます。
殻と身を離します。
この作業中に、貝の中から出た汁などがステンレスの底に残るのでとっておきます。
バカガイが多い場合はこれまでの作業を繰り返します。
そして茹で汁は捨てずに必ずとっておきます。
ここで、身、殻と身を分けたときに出てきたバカガイの身汁、茹で汁の3つが出来ます。
ここで、バカガイの剥き身を検査します。
バカガイの中には水管や足を切ったものがあり、それらは砂を吐く力が弱いので砂を吐いていない可能性があります。それらは、すぐに見分けられるので取って砂が洗えるようなら洗い、ダメなら外します。
水管や身の周囲などに黒い紐のようなものが付いていたら外します。
これで、美しいバカガイのピンクの身が現われます。
剥き身を水道水を張ったボールに入れて3度ほど水変えをしながら優しく洗います。
身が壊れては身もふたもありません。いや、身が持ちません?ミンミンミン。
これは、海水で茹でて思いっきり塩辛いバカガイの身から塩分を抜いているのです。
砂を抜いて塩を抜く。砂抜きの事を塩抜きと間違える人も多い位なので、両方抜こう。
水道水で洗ったバカガイを今度は茹で汁のうわずみで1,2回洗います。
これで、味を付けると同時にバカガイの身がキュキュキュと絞まります。
このバカガイの身に、身を殻から外すときに貝から出た汁をかけます。
そして、このまま頂くわけです。
お好みで、しょうが醤油やわさび醤油でも美味しいですが、そのまま塩味でとても美味しいそうです。
その他、かき揚げや串にさしてのフライなど美味しい食べ方は沢山あります。フライは生のままが一番美味しいそうですが、弾けるので危険がいっぱい。
冷蔵庫でも火が通っているので10日程度は持ちます。
2005年6月1日
本間さま。貴重な情報ありがとうございました。
バカガイ博士第2号登場
滋賀県が生んだ驚異のバカガイ博士第2号!!
2010年潮干狩りもたけなわの4月、滋賀県の園田様より 「私もバカガイの砂抜き装置を使っている」 というお知らせを頂きました。
滋賀から車で一時間程の三重県の津や松坂あたりで潮干狩りをされているそうですが、持ち帰るときにはブクブクでエアレーションをしてバカガイが痛まないようにされているそうです。
園田様によると、バカガイ(あおやぎ)は関西方面ではあまり好まれていないそうですが、不可能とされたバカガイの完全砂抜きに挑戦し、何と殻つきのまま焼き貝として食べているそうです。
関東ではバカガイを茹でたものを 「ばかゆで」 と呼んでいますので、 これは 「ばかやき」 ですね。 「かばやき」 に似てるな。
どうですか、お客さん。この装置。業者さんではありませんよ!!
システムの基本は上記の富津の本間様と同じ原理だそうですが、海の無い滋賀県の事、海水の浄化はどうするのかと思ったら濾過槽に海生生物を飼って濾材を敷きこんでいるとの事!!
生にしても焼き貝にしてもあさり、はまぐりより遥においしいと思うのですが?(園田)
私も香りはともかく味に関してはハマグリに負けている気はしないです。特に温かいうちに食べれば最高の味です。以前、知人から松坂のバカガイを送って頂いた事があるのですが、大きなバカガイでまことに美味しかったです。
関西にバカガイ博士(バカガイ吐かせ)第2号登場のお知らせでした。
2010年4月19日
園田様。貴重な情報ありがとうございました。