バカガイは何故馬鹿なのか




1) まずだらしなくベローンと出きった様な長い舌が、いかにもだらしなく見える。本当に長い。ご立派ではございます。


2) その時触ったりするとベロが長すぎて引っ込める間もなく殻を閉じてしまうので結果的に自分の殻で自分のベロを切ってしまい人から見るとかなりのバカ行為に見える。
この項三重の小田さんより。


3) そのベロは関東でアオヤギと呼ばれ寿司ネタになっていて、ちぎれると食べられなくなるので、思わずこのバカヤローと叫びたくなってしまう。
広辞苑によると、剥き身をアオヤギと言い、貝柱をあられと言うそうです。
あられってのは始めて聞きましたね。何処で言ってるんだろう。
千葉産アオヤギのお刺身。この形になると誰もバカなんて言いません。
味は?そりゃもう。




4) とった後、網の中で口を半開きにしている姿も ぴったり口を閉じたアサリさまに比べると何か情けない。知らない人は死んだと思うかも。
あれ?それって賢いのかな?
実際、貝殻が薄い分弱い事は弱いのですが。


5) アサリの様に素直に砂を吐かないのでここでも食べながらこのバカヤローと叫んでしまう。


6) 砂の上に置いておくとすぐバカ長いベロを砂に刺し込み潜って逃げようとする。
本当に往生際の悪い奴だ。バカ物め。逃げられる訳無いだろ。
でっかい貝殻が半分見えてますよ。


7) 調理の時にポッカリ空いた口から貝剥き器を差し込まれて、貝柱を切られ
始めて危険を感じ反応する、貝離れした?「バカ鈍感神経」。
神経が5,6本は抜けてるんじゃないですかね。


8) 一見ハマグリかと思う大きな姿も、持って帰ってから違うと分かった時のショックが大きく「このバカやろう」と投げつけられてしまう。
良く見れば形も蛤は丸く、バカガイは扇型なのだが、一番良く分かるのは貝殻の厚さです。
ハマグリの殻は昔から細工物に使われるほど厚く御立派。
対してバカガイは一見は立派そうだが、横から見るとなんとチャチな殻。
薄すぎて貝殻の端がボソボソになったりしています。
立派な蛤(左)とチャチなバカガイ(右)
バカガイ弁護団からのひと言
ちょっと、考えるとわかりますが同じ大きさだと中身は?
蛤は大きいものは他を圧倒するお姿と味で間違いなく潮干狩りの王者なのですが、殻が厚いだけに小型のものは身も小さく味も独特の香りがのっていなくて美味しくありません。対してバカガイは殻が薄いだけに中身も大きく栄養が行き届いていて大型のものは身が口の中からはみ出すばかりの大きさで味も格別でこぼれんばかり。バカにしてはいけません。



ここまでくるとこいつは「バカガイ」以外呼び名が無いではないか。バカガイの砂の取り方を教わったので今度はベロ以外も食べてみたい。

後日食べてみるとこれは美味い。いやバカ美味いです。
今度からは持って帰りましょう。


しかし思うにベロを切る行為はトカゲのしっぽ切りと同じでヒトデ等から身を守る手段では無いのか?
ヒトデはベロを食べた時点で一丁上がりと次の獲物を狙うという事なのだろうか?
出来る事なら貝に聞いて見たい。


そうだったらバカガイあなたは偉いかもしれない。

俺たちゃ貝の天敵 ヒトデだよ

バカガイの呼び名の由来
バカガイは蛤(ハマグリ)に似ていて殻が薄く壊れやすいことから破家蛤と呼ばれていたそうです。
それが、上記のようなさまざまな理由もあって
ハカガイ → バカガイ と呼ばれる様になったと言われています。