水っ垂れ
鎌倉幕府の昔、征夷大将軍源頼朝は、三浦三崎の風光を賞でて、しばしば来遊しました。
市内に桜、桃、椿の三御所(今の別荘)を設けたり、船を浮かべて歌舞音曲の宴を催したといわれています。
とくにこの地は、清冽な清水が湧くところであったので、頼朝はこの水を煎茶や、硯の水に使用したという伝説があります。
その当時はおそらくもっと湧いていたものと思われますが、今でもどんな日照りであっても、この清水は涸れたことがないそうです。
土地の人は、訛って「みずったれ」 とか、「みそったれ」 と呼んでいます。
三浦市 解説板より
水っ垂れの左に造船所の護岸に出る細道がある。ものすごく細い道だがここを通ると黒島堤防と呼ばれる場所に行ける。
草木を避けながら進む、人とすれ違うのも気を使う浜の細道。
細い道を抜けるとそこはだだっ広い堤防でやはり予想通り釣り人がいた。左手一帯は造船所の敷地で入れない。広い堤防なので一番北よりの黒島まで行ってみることにした。
黒潮堤防は護岸の先に伸びていて先端には白灯台が建っている。黒島という名前から埋め立てられる前は小さな島だったのではないだろうか。島の一部であったろう岩場が堤防の間から顔を出している。
黒島堤防からは安房埼灯台が良く見える。一帯は低い磯が長く伸びているため、船の航行には重要な灯台である。海面に近い場所にあるので遠くに光を飛ばすと言うよりは、完全に一帯の浅瀬への座礁を避ける目的の灯台である。
黒崎堤防より先は行き止まりなので今来た道を戻り、県立城ヶ島公園の方に行ってみることにする。