ロシア女性と釣りをする


ただものではない女

横浜の山下埠頭で釣りをしていた時、
近くにロシア船が止まっていた。

竿を2本出して一人でメバルを釣っていたのだが
ロシアの女性が近くに寄ってきてじっと見ているではないか。

えーっと、特に美人ではないです。
年は幾つでしょうねえ??
30にも見えるし50と言われてもそうかな~。
20代では無いと思うけど、判らないですねえ。

私にもやらせてとジェスチャーで言ってる。
ロシア語が判るはずも無いし、敵も英語全然。
ハラショーだけ言っているわけにも行かないのですが、
結構、ジェスチャーだけで通じるものですね。

この、女性竿を持たせたらパタパタとメバルを釣るのである。
ゲゲ、コイツ漁師の娘か??

その内心配になってきた。
餌も竿も私のものだけど、ひょっとしたらロシアでは獲物は釣った人の物になるのが常識だったりしたら困りますよー。

それ、僕のメバルだよねと言いたいのだがウーン通じない。
竿と餌、貸してるだけだからね。本当に判ってんだろうね。
この女性4時間以上も釣りまくり小さなメバルとはいえ100匹以上は釣ったのではないか。


途中で、ロシア人の男性がしょっちゅう見にきて何やら彼女と話していく。
何を話しているのだろう。彼氏かなあ。
楽しそうにやっているので、気になって仕方ないのかも。
今日の夕飯はメバルでばっちりだななんて言ってないでしょうね。
実に不安だ。

ロシア人はカニ缶をもって来て日本で売っていくと聞いていたので
カニ缶 1,000円でどうだなどと聞かれたら直ぐに買う用意はしていたのだがそんな提案も無し。

結局は心配無用で、竿も獲物も気持ちよく返還して頂いたのだが
こんな感じで、ついでに北方領土も返して。


ロシアの海の女は釣りがやたら上手かった。
かつて、オホーツク海でカレイをしこたま釣ったことがある。
一番まずい種類のカレイはロシアガレイと呼ばれていたが
対岸では同じまずいカレイを何と呼んでいるのだろう。

by 遊外部長