ゆらゆら天秤


ちょっとユラユラ

毎年、開かれているフィッシング・ショー。
そこで、見つけた不思議な商品。ゆらゆら天秤。

ブースのおじさんの説明によると天秤自体に浮力があるため、海中で天秤が立ってユラユラ揺れ、色も緑色で砂浜のシロギスが海草と間違えて寄ってきて餌を食べるというもの。

このおじさん、他にも自動合わせのウキなど奇妙な物を紹介していた。
全部、このおじさんの発明品だそうだ。

好きですねえ。こういう変な商品。色もハゼ用の赤とか白もある。
これは買わなくては。

しかし、見本市では販売は出来ないらしく帰りにわざわざ釣具屋に寄って買ってみました。

家でお風呂に入れると何だかユラユラ。
じっと見ているとこちらもユラユラ。
こ、これは釣れそうだ。

値段もバカにならないので同じようなものを作ってみることにしました。
家中を見渡すとあったあった、プラスチックの洋服入れが。
おまけに色が緑です。

すぐにズタズタに切って天秤を作ってみます。
お風呂に入れると浮力が全然足らず立つどころか底の方で天秤がアップアップと溺れています。
これでは、だめだと玉ウキを取り付けてみます。もう一度お風呂に入れると何とか立ってはいますが・・・・


さて、新兵器を携えて釣行です。ウキウキ気分で投げてみました。
しかし、プラスチック製だけに空気抵抗が強すぎて全然飛びません。
おまけにプラスチックが空中で変によじれたりして糸は絡むし散々です。
買った天秤で投げてみるとさすがに幾らか調子は良いのですが、魚を釣る前に地球を釣ってしまい、綱引きの末、可愛い天秤を取られてしまいました。

この天秤に関しては発明おじさんの目の付け所は間違っていないと思いますので、あとは釣り場ですね。

砂浜で根が無いところ。
遠投出来なくてもある程度の深さがあること。
海中が澄んでいて遠くからでも天秤が見えること。

砂浜に出来た堤防なんていうのが一番有効でしょう。


シロギス。
細身のスタイルと身の透き通った美しさから海の女王などと呼ばれる。
このシロギスの馬鹿でかいのが人のバケツから顔を出しているのを見たことがある。そのだらしない姿は大物を釣れない悔しさからかサバのように見えた。


by 遊外部長