広角写真を撮る


最近はデジカメも広角側に寄ったカメラが沢山出てきました。
カシオのEXILIM EX-TR100などは21mmという超広角で綺麗に写せるものすごいカメラなのですが、デジタルズームだけしかなかったり、内臓電池だけだったりと、普段に使うには逆に制約が多いかなと思い、普通のデジカメにワイドコンバージョンレンズを付けて簡単に広角写真を撮影したいと思います。
一眼レフに取り付けるレンズは口径が大きいこともあって、ビックリするような値段が付いていますが、ブログに載せるくらいでしたらコンバージョンレンズでも充分だと思います。


以前求めたケンコー製の0.5倍のワイドコンバージョンレンズ。ビデオ用の安物で確かオークションで1000円弱だった記憶があります。


私のカメラはパナソニックのDMC-FT1。今ではちょっと古くなりましたが良く写ります。何より防塵防水仕様で丈夫というのが持ち歩いている理由です。
レンズが飛び出すカメラにはコンバージョンレンズは付けづらいので、レンズがガタガタ動かないようにプラスティックで型を取ってピッタリはまるように作りました。


写すときには指で支えながら撮影するんですが、枚数が多いと大変でしょうね。四隅がケラれていますが後でソフトで直します。


コンバージョンレンズ無しでDMC-FT1で撮影した写真。一番ワイド側で28mmの一般的なカメラです。


同じ場所からワイドコンバージョンレンズを付けて撮影すると28mmのレンズに0.5倍のコンバージョンレンズを付けていますので、殆ど魚眼レンズのような写真になります。ただし相当無理をしていますので周囲のピントはこの大きさでもボケているのが判ります。


天井や柱の湾曲を直してくれるのがPTLensという有名なソフトです。四隅に画像を引っ張る事になるので、線が直線になるまでと引っ張りすぎると流れたりボケがひどくなったりします。
試用版が使えますが、10枚を補正したところで、正式登録してくれという注意書きが出て使えなくなります。まあ、25ドルをPayPalで払えば使えるようになりますので、値段の割には便利なソフトかなと思います。


安物のコンバージョンレンズに付き物の色収差もこの様に修正してくれます。拡大すると周囲は結構ボケています。

広角撮影でもう一つ考えられるのがパノラマを使う方法です。

DMC-FT1にはパノラマモードが付いているので5枚の写真を写し付属のソフトで結合してみます。


結合した後必要部分を切り出して色補正して見やすくすると、こんな写真になります。パノラマ写真なので周囲までピントは合っていますし、必要部分も全部写っていますが天井が湾曲しています。柱の方は真っ直ぐなので水平方向だけが曲がっている変な写真です。良く見れば気になります。
もともと人間の目でも一度にこんなに広い視野を一度に見ることは出来ません。一つの目だったらもっと視野は狭まります。ピントが合っているのも正面の一部だけの筈です。それを無理やり平面写真にしているわけで、何かは問題が出るのを我慢しなければならないのかも知れません。


以前はNikonのCoolpix s10 にワイドコンバージョンレンズを付けて撮影をしていました。Coolpix s10 は広角側が38mmという決して広角撮影が得意なカメラでは無いのですが、ワイドコンバージョンレンズを付けて撮影しても、周囲がそれほどボケたり流れたりはしない記憶があったので、再度同じ場面を撮影してみました。


カメラの広角端が38mmですので0.5mmのコンバージョンレンズを付けてもさほど周囲も湾曲しません。ちょっと我慢すればこのままでも使えるかなという位の写真です。


PTLenz で修正すると修正幅が小さいため周囲の歪みも少なく見やすい写真です。ワイド端28mmのDMC-FT1に0.5倍のコンバージョンレンズを付けた場合と比べると、画角こそ狭いですが、周囲のボケと流れが少ないため結局使える場所は同じようなものだというのが結論です。
ワイドコンバージョンレンズが必要になる場面は実際にはさほど多くは無いので、DMC-FT1で広めに撮影しておいて、必要に応じて切り取って使うのがベストだと思われます。


DMC-FT1に、もう少し強力なワイドコンバージョンを付けて写して見ると魚眼レンズの様になりました。


DMC-FT1の広角側28mmに0.4倍のコンバージョンですので、少しだけ広範囲に写っていますが大した差はありません。


PTLens で補正すると無理やり四隅に引っ張られている写真になります。部屋がいくらでも大きく見えるので、不動産屋さんの写真にはこの様な写真が多いです。