影の出ない写真(中物編)




もう少し大きな被写体の影を消すには最低、光源が2つ必要です。本当はもっと合ったほうが楽に消せます。
背景の裏面から光を当てるという考え方は一緒です。作るのはちょっと面倒なんですが、一つあればずっと使えますので、とても便利なんです。


大きさ300mm×710mm厚さ0.5mmの白の塩ビ板を求めます。塩ビ板は透明度が低いので、もっと薄いものがあればその方が良いかと思います。ただし重いものは乗せられなくなります。


八百屋さんから短いほうの辺が300mmに少し足りない位のダンボールをもらって来ます。


上下のふたをひっくり返して表側に貼り付け、長いほうの外側だけ、ふたで2重に出来なかった中央部分にも別のダンボールを切って張って凸凹を無くしておきます。


別のダンボールを切って長いほうの外側にもう一枚貼り付けて3重にします。


撮影台にする塩ビ板を通すための溝を掘るための型紙を、スーパーのチラシを利用して作ります。


型紙に沿ってマジックで線を引きます。反対側にも型紙を裏返してマジックで対称に線を引きます。


マジックで印を付けた線に沿ってカッターナイフで3mm程の溝を掘っていきます。


注意することは左側下の溝の先は3cm程切らずに残しておきます。塩ビ板を差し込んだときにストッパーにするためで、全部切ってしまうと、箱が崩れます。


もう一度サイドにボール紙を貼り付けます。サイド部分は最終的にダンボール4重になります。


ここで上部を溝を付けて塩ビ板を差し込めるようにします。そのまま溝に沿って差し込んでいきます。最初は安定しませんが、カーブすると塩ビ板はしっかりします。


一旦塩ビ板を外して内面に白い紙を張ります。カレンダーの裏面が光沢があって適度の反射もするので便利です。
そしてこれが塩ビ板を差し込んだ状態。


先端には塩ビ板を支える板を作っています。


塩ビ板の先端はストッパーの場所に切り込みを入れます。


裏側はこんな感じで光を当てます。形状から下からの光と正面の光と2つあるともっと楽になります。


これが背後からの光の無い普通の写真です。塩ビ板が光っているため被写体の下にも鏡になって写っています。


背後から光を当てると背後の影は何とか消えました。塩ビが光っているので光源も上部に写っています。


実は塩ビ板は買ったままだと表面が反射するので、サンドペーパーで光沢を無くします。これで反射はなくなりましたが、背後の光源が前に出すぎたようです。


この撮影台は折りたたんで家具の隙間などに収納できます。ガムテープで補強しているのが見えます。

これ以上の大物の撮影は背景の裏からは無理なので、横からの影消し専用のライトが複数必要です。