影の出ない写真(小物編)



物体を撮影するときに光を当てると、どうしても影が出来ます。光源を沢山持っていれば背景に影消し専用の光を左右から上手く当てて消すことも出来ますが、1個か2個の光源で影が消せないか研究してみました。

まず小さなものを上部から撮影するのでしたら、光源一つで影は消すことが出来ます。

私が作ったのはウイスキーグラスの上面に白のアクリル板を貼り付け、その上に周囲3分の2に白い反射用の白い厚紙を巻いて貼り付けます。


グラスの部分には裏半分にアルミ箔を張った厚紙を巻きつけます。底面にもアルミ箔を張った厚紙を貼り付けます。


上部と下部を両方に光を当てるつもりで照らします。グラスと銀紙の乱反射でアクリル板の下から光が当たり影を消してくれます。
被写体には、光が直接当たる部分が明るく、反対側はアクリル板上部の3分の2を囲った白い反射紙の反射で弱い光が当たります。方向によって明るさに差があるため、被写体は立体的に写ります。光が四方から平均して当たってしまうと、陰影の無い平面的な嘘っぽい写真になってしまいます。


低い三脚が必要ですが、今は安く売っているのですぐに見つかると思います。


この様に殆んど影は出来ませんが、完全に影を消そうと思えば、光源を少し下げ気味にして下のグラス側に強く当たるようにすれば、下からの光が強くなって影は完全に消えます。


光のイメージとしてはこんな感じです。実際には光を動かして見ると一番良い位置が簡単に見つかるでしょう。


これが実際に撮影したネジの写真です。左上から光が当たっています。ネジ全体の影は出来ませんが、ネジの凸凹による影はもちろん出来ます。