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精 白 米 |
大 豆 |
鶏 卵 |
牛 乳 |
牛 肉 |
マ ア ジ |
シ ジ ミ |
ア サ リ |
ハ マ グ リ |
|||
アミノ酸スコアー | 100 | 61 | 100 | 100 | 100 | 100 | 100 | 100 | 84 | 89 | ||
タンパク質(%) | - | 6.8 | 35.3 | 12.3 | 2.9 | 18.4 | 18.7 | 6.8 | 8.3 | 10.4 | ||
イソロイシン | 180 | 250 | 290 | 340 | 330 | 300 | 290 | 270 | 230 | 230 | ||
ロイシン | 410 | 500 | 470 | 550 | 600 | 540 | 500 | 420 | 390 | 380 | ||
リシン | 360 | 220 | 390 | 450 | 500 | 590 | 580 | 450 | 400 | 400 | ||
含流アミノ酸 | 160 | 290 | 190 | 370 | 280 | 260 | 260 | 250 | 220 | 230 | ||
芳香族アミノ酸 | 390 | 580 | 540 | 580 | 550 | 470 | 480 | 460 | 400 | 370 | ||
トレオニン | 210 | 210 | 230 | 290 | 270 | 300 | 290 | 340 | 260 | 220 | ||
トリプトファン | 70 | 87 | 79 | 94 | 97 | 71 | 70 | 83 | 59 | 62 | ||
パリン | 220 | 380 | 300 | 420 | 390 | 310 | 320 | 330 | 250 | 250 | ||
ヒスチジン | 120 | 160 | 170 | 160 | 190 | 260 | 260 | 140 | 120 | 130 | ||
合計 | 2120 | 2677 | 2659 | 3254 | 3207 | 3101 | 3050 | 2743 | 2329 | 2272 |
表2 主な食品のアミノ酸スコアーとアミノ酸含量(mg/gN)
しじみのアミノ較スコアーと他の食品のそれを比較すると、しじみは他の栄養価の高い食品(例えば鶏卵など)と同しアミノ酸スコアー100の食品です。二枚貝どうしの比較でもアミノ酸スコアーはアサリやハマグリより高いことがわかります。さらに、しじみはカルシウムなどのミネラルが多く、亜鉛、鉄などの必須微量元素やビタミンB1とビタミンB12についても満い値を示しています (表3)。表4にしじみに多いミネラルとビタミンの生理作用と欠乏症を戟せました。
アミノ酸スコアー | カルシウム | 亜鉛 | 鉄 | ビタミンB2 | ビタミンB12 | |
ヤマトシジミ | 100 | 340 | 2.1 | 10 | 0.65 | 62.4 |
アサリ | 84 | 80 | 1.3 | 7 | 0.15 | 59.2 |
ハマグリ | 89 | 140 | 1.4 | 5 | 0.30 | 28.4 |
表3ヤマトシジミの栄養評価(アサリ、ハマグリとの比較)
生理作用 | 欠乏症 | |
カルシウム | 骨・歯の硬硬組織形成、 細胞の情報伝達 血液凝固作用に関与、 心筋収縮作用の増進、 筋肉興奮性抑制、 神経の感受性を静める トリプシンなどの 酸素作用の活性化 |
十分に成長しない。 骨や歯が弱くなる。 神経過敏になる。 (ビタミンDが不足すると カルシウムの収縮が悪くなり、 欠乏症をおこしやすい。 |
亜鉛 | 炭酸脱水素酵素・ 乳酸脱水素酵素などの成分、 核酸、タンパク質の 合成に関与。 |
十分に成長しない。 皮膚障害や味覚障害が起こる。 |
鉄 | ヘモグロビン・ミオグロビンの 構成成分。 各種酵素を活性化。 |
貧血になる。 疲れやすく忘れっぽくなる。 乳児では発育が遅れる。 |
ビタミンB2 リボフラビン |
発育ビタミンといわれる。 補酵素として、アミノ酸、 脂質、炭水化物の代謝に 不可欠。 動物の成長を促進する。 |
成長停止、口唇炎、 口角炎、角膜炎、 シビ・ガッチャキ症 |
ビタミンB12 | 赤いビタミンといわれる。 コバルトを含む。 アミノ酸代謝に関与 たんぱく質や核酸の 生合成に不可欠。 |
悪性貧血、神経疾患、 DNA合成異常 |
なお、成分表のデータはどこのしじみを試料としたかは記載されていません。しかし、著者らが測定したしじみは宍道湖産のヤマトシジミです。例えば、表2のタンバタ質量は成分表では6.8%と低い値でした。宍道湖産のヤマトシジミは通年で10%前後のタンパク質が含まれ、成分表より栄養成分含量が多いことがわかりました。
しじみは肝臓に効く
しじみはどうして肝臓によいのでしょうか? しじみが肝臓によいという明確な根拠はないと思います。しかし、肝臓病かどうかの判断として肝臓に含まれる酵素を測定します。この辞索がグルタミン酸ピルビン酸トランスアミナーゼ(GOT)とグルタミン酸ピルピン敢トランスアミナーゼ (GPT) です。GOTとGPTは肝炎などで肝細胞が損傷すると血液中に漏れだします。そこで肝細胞を修復しなければなりません。肝細胞をはじめ細胞の土成介はタンパク質です。タンパク質を合成するには必須アミノ酸のバランスのとれた食品を食べなければなりません。また、アミノ酸以外にもタンパク質の合成に関与するものとして、ミネラル成分の亜鉛やビタミンB2、ビタミンB12が不可欠です。これらタンパク質を合戒するのに必要な成分がしじみ中に多量に含まれています。このことがししみが肝臓に効くとされる理由かもしれません。もう一つは、しじみに多量に含まれる成分のうち (表3)、カルシウムを除いた成分はヒトや牛などの動物組織では特に肝臓中に多く含まれる成分です。本来肝臓に多い鉄やビタミンB群がしじみ中にも多量に認められることが、ししみは肝臓に効くと判断された一因ではないでしょうか?