かつてよりアシ原が盛大に勢力を伸ばしているようだ。右奥に2000年に開通した毘沙門バイパスが見える。毘沙門バイパスのおかげで毘沙門湾、宮川湾と海沿いに快適に移動できるようになった。
関東ふれあいの道の解説では干潟の動物たちの解説と干潟の成り立ちと役目を説明していた。マハゼの解説もあったので釣りがしたくなるところだが、ここは松輪港。船釣りのメッカなので、このあたりには大物狙いの人しか居ない。
江奈湾と毘沙門湾の間には小さな山があって毘沙門トンネルでつながっている。実はここで初めてトンネルという言葉を聞いた。あれだけ沢山のトンネルをくぐってきたのに、それらすべてには隧道と名がついていた。1999年3月に開通した新しいトンネルなのでそのためと思われる。
毘沙門トンネルを抜けると毘沙門湾が広がっていた。毘沙門湾にも天然の地形を利用した毘沙門漁港がある。
毘沙門湾から宮川へも毘沙門バイパスを通っていく。この橋は毘沙門高架橋と呼ばれる。毘沙門バイパスが出来る前は宮川へ抜けるには神奈川県最低峰である岩堂山まで迂回しなければならなかった。岩堂山付近はゴミの処分場となってトラックが行き交っているのはこの事と関係があるのだろうか。
バイパスを行くと道の左手に宮川公園があり2基の風車が立っている。近くによって見ると思っているよりは小さい気がした。風車は大きくなると低周波がすごいらしいので、大きければ良いというものでもないらしい。隣接して三浦バイオマスセンターがあって農作物の残渣やし尿、汚泥などからエネルギーを取り出す試みをやっているそうだ。風車と共に再生可能エネルギーによる効率的な発電に成功する事を願いながら先を急ぐ。
宮川公園前に標高82.2メートル、三浦市最高峰の岩堂山に行く道がある。岩堂山は同時に神奈川県の最低峰でもある。
一面畑なので見晴らしが良く、畑の先に岩堂山が見えた。2つの山の中央を道路が走っており、何故このような姿になったのかは不明。三角点があるのは左側の山で、見たところ高さは左右まったく同じ。
宮川大橋、宮川小橋、宮川橋と三つの橋を渡って行く間に眼下には宮川港が見える。
逆光で残念な写真だが宮川港の先にこんもりとした観音山が見える。
八景原
白秋文学コース⑯
八景原
八景原の春の光は極みなし
涙ながしてねころびて居る
八景原の崖に揺れ揺るかづらの葉
かづらに照るあきらめきれず
三崎哀傷歌の一連の歌です。
八景原は当時、城ヶ島、油壺に勝る景勝地として知られていました。
明治の頃ここの断崖から遊女などが投身自殺をしたこともあって、この先の崖上に供養塔が建てられています。
白秋はこの歌を詠んで以来、三崎を訪れた時には、必ずこの八景原にアシを運んでいます。
前田夕暮が白秋と遊んだ、「半島の早春」に次の一文があります。
「一天晴れたり、酒をたづさえて吾等八景原に遊ぶ。白秋君は朝酒をなみなみと杯に湛えては乾し、さらになみなみと潮のように満たしては・・・」
大正12年2月8日のことでした。
三浦市 解説板より
八景原の先に供養塔のような碑が立っていた。先ほどの供養塔はこの事だろうか。
大正13年7月再建 向ヶ崎字入念佛講中 とあった。
城ヶ島大橋に乗るための分かれ道に出た。左に行けば三崎に、右に行けば城ヶ島大橋に出る。広くは無いが三崎港の対岸同士を行き来するための重要な道だ。
城ヶ島大橋のゲートに。ここから橋を渡れば城ヶ島に行ける。