この赤い2本の線が日本郵船歴史博物館の入口の目印。
古い建築物が並ぶ海岸通りだが突如巨大な神奈川県警察本部ビルが現れる。
警察本部ビルの所に警察官と3人の子供の像が立っている。作者名も解説も無く、像の作風からしても相当年季が入っていそうだ。
県警本部ビルのすぐ先に横浜税関の建物がある。昭和9年(1934)の竣工の古い建物に囲まれた内側に2003年に改修された増築部がある。
横浜税関百周年記念碑が立っている。生垣越しに少し背伸びをしないと全体は見えない。
横浜税関前の交差点を左折したところに小さな玄関があり史料展示室 「クイーンの広場」 が公開されている。犬の人形が目印になる。その先にある高架は 「山下臨港線プロムナード」。
密輸の手口や押収品など、興味深い展示場で入場は無料。開館時間は10時~4時。夏季は5時まで。
なおこの後、大さん橋に向かうためには横浜税関前の交差点をわたる必要がある。
その前にちょっと寄り道にはなるが横浜開港記念会館に行ってみよう。開港記念会館にある塔は 「ジャックの塔」 と呼ばれ横浜税関の 「クイーンの塔」 県庁の 「キングの塔」 と共に横浜3塔と呼ばれている。高さが36mと比較的低いため、場所を選ばないと周りの建物に隠れてしまう。存在感としても手前の大ドームの方が目立っている。
「ジャックの塔」 とアップで見ると3段になっていて塔の太さに比べドームが小さい。良く見ると非常に美しく横浜3塔と讃えられるのも良くわかった。
横浜市開港記念会館(国指定重要文化財)平成元年9月2日指定
横浜の開港記念会館は、開港50周年を記念して、大正3年(1914)9月に着工され、大正6年7月1日の開港記念日に 「開港記念横浜会館」 として開館しました。
建物は、大正12年の関東大震災によって一部が消失焼失したため、昭和2年と平成元年に復旧工事が行われ創建時の姿に復元されました。
建物の外壁は、腰石まで花崗岩積みで、1・2階は赤い化粧煉瓦と白い花崗岩を積み上げた辰野式フリークラシックスタイルで、古典主義を自由にアレンジしています。東南隅には高塔(時計塔)、西南南隅に八角ドーム、東北隅に角ドーム、さらに高塔を挟む位置にも角ドームを作り、屋根は寄棟造り・天然スレート葺で、越屋根は銅板葺としています。また、建物内部の広間、中庭に面する窓にはステンドグラスが用いられるなど、大正期の建物として華やかで優れた意匠が施されています。
横浜市教育委員会文化財課
社団法人 横浜国際観光協会
平成6年3月
横浜市開港記念会館の解説板より転載
横浜開港記念会館の玄関には、館内をボランティアガイドが無料でご案内します。お気軽にご見学ください。とあった。
開港記念会館の玄関そばに 「史跡 横浜町会所跡」 と刻まれた石碑が建っていた。町会所が何かは横の解説プレートに記してあった。
町会所
この地に、明治7年(1874)4月に竣工した石造2階建て屋上に高塔のある建物は、横浜市制施行の明治22年まで横浜の町政を執った町会所でhした。「時計台」 の愛称で親しまれ、横浜の名所となっていました。明治23年横浜貿易商組合会館と改称し、その後横浜会館に改めましたが、明治39年12月類焼により焼失いたしました。跡地に開港50周年を記念して現在の建物が大正6年竣工いたしました。跡地に開港50周年を記念して現在の建物が大正6年竣工いたしました。
また、この地は開港期より明治初年まで、岡倉天心の父勘左衛門が支配人をしていた石川屋(越前藩(福井県)の生糸売込店)があったところです。
横浜市教育委員会文化財課
社団法人 横浜国際観光協会
平成10年3月
町会所の解説板より転載
立ち入り禁止だが小さな螺旋階段が高く続いている。「ジャックの塔」 への登り階段なのは明らか。
ホールの前のロビー。ドーム型の柱に特徴がある。