モウセンゴケ



水辺に群生するモウセンゴケ
水辺に群生するモウセンゴケはコケの仲間ではありません。名前の由来は赤い葉に無数の繊毛が生えている姿がひ毛氈を連想させることから名づけられました。
わが国にもモウセンゴケの仲間が生息しています。


少し近寄ってみます。


もっと近くに寄ってみます。


これはモウセンゴケのつぼみです。

日中の暖かくなった時に2時間程、上のような5枚の花びらを持つ花を開きます。


モウセンゴケは繊毛の先に付いた水玉から甘い匂いを漂わせます。


虫たちはその匂いに吸い寄せられていくのです。


それは私達が普通に見かける花よりもはるかに私達にはわからない程の微かな匂いです。


①繊毛の先に付いた粘着液に捕らえられたハエ。


②ハエはもがけばもがく程粘液が巻きつき動けなくなります


③繊毛をハエの体にだんだん巻きつけていくモウセンゴケ。


④繊毛が体に巻きつくまでは24時間。その後2日間でゆっくり養分を吸い取っていきます。


モウセンゴケは1つの固体が20から30の虫を捕まえる葉をもっています。そして、そのうちの1つの葉が虫を捕らえることが出来ればモウセンゴケの寿命である4年から5年分の養分をすべてまかなえるといわれます。一生に一度も虫を捕まえることの出来ないモウセンゴケもあるはずです。気の遠くなるような話。食虫植物はとても小食なのです。


雨量の多いギアナ高地ではモウセンゴケは繊毛の先で雨を捕らえ粘液に変えていきます。
雨の上がった直後は、甘い香りの粘液も多く一番虫を捕らえやすい時間なのです。

写真と文章はTBSテレビ テレビマンユニオン製作の「神々の詩」の内容を使わせて頂いています。