静岡県と山梨県が再戦 静岡県のリベンジなるか2


第5回戦 春の花


静岡3勝、山梨1勝と静岡優勢のうちに2順目の戦いに突入する。


山梨側は富士河口湖町にある富士本栖湖リゾート内で撮影された芝桜と富士山。80万株の芝桜との事。


静岡市清水区富嶽カントリークラブの裏山で撮影された桜の間から見える富士。


判定は1-2で山梨県の勝利。静岡の写真は「プリクラだ」「富士山がちっちゃい」などのガヤが飛んでいたが、山梨の写真も勝ったとはいえ首をかしげてしまう。どちらかといえば静岡でも良かった程度の戦いの印象。80万株とはいえ、画面の半分を芝桜のピンクが占拠する、間が抜けたような写真に見え、審査員の評も「総員でかかってきた感じ」 という、確かにそうとでも言わないと先に進めない評だった。

第6回戦 夏の彩り



山梨県は河口湖の北側にある大石公園でラベンダーと富士山。


静岡県は御殿場から有料道路箱根スカイラインに乗り5分ほど走ったところにある休憩所からの富士山。

判定は3-0で静岡。審査員の1人は僅差のような事を言っていたが、どう考えても大差に思える。
ついに出てきた雲の写真が静岡側とは!? 山梨側の雲の激しさと美しさは定評のあるところなのに、お花畑の写真ばかりで残念な気がする。

第7回戦 秋の木々



山梨県は富士吉田市新倉山浅間神社の400段近い階段を登りきったところから撮影した、唐松の紅葉の向こうに見える富士山。


静岡県は富士宮市大倉川農地防災ダムから山道を10分ほど歩いた地点で撮影された色付いた木々と富士山。

結果は0-3で山梨の圧勝。審査員も珍しく大差だと断言していた。
まあ、静岡の写真はスナップのような写真なので、ここに出てくる写真としては力不足だったかも知れない。山梨の直立する唐松の燃え立つ林は力もあって、片側から日が当たった富士山の立体感も良く出ている。

第8回戦 冬の水辺



山梨は富士河口湖町精進湖付近の山田屋ホテル前バス停から湖畔を徒歩5分の場所から撮影した日没後の星と富士。


静岡はJR富士宮駅から車で5分程の所にある富士川橋河川敷。川の中州から堰堤越しに見た富士山。

判定は0-3で山梨の圧勝。審査員は富士山の心象的な風景に心を動かされたという。
「また逆さ富士だっら引っぱたくからね」 という静岡側からのガヤも飛んできた山梨県だったが、逆さ富士と星空が同時に見えるとは思わなかった。もう少し時間がたつと暗すぎて、星は見えても富士山の発色が悪くなるはず。奇跡の一枚だと思う。それにしても静岡の手前の堰堤は面積を取り過ぎて邪魔な気がするし、滝の泡と富士山頂の雪が消しあって白が汚なすぎる。


延長戦



そして8回まで戦って4X4の同点になったため延長戦が行われることとなった。
ここでは四季は問わない特別な一枚で勝負することとなる。


山梨は河口湖の北側産屋ヶ崎(うぶがやさき)バス停近くの小さな岬から撮影された富士山と花火。


静岡は沼津市内浦の長浜バス停近くの海岸から見た絵画のような富士山。

判定は2-1で静岡の勝利となった。審査員の言葉としては富士山の「孤高」をうまく表現したのが静岡県だったという。
静岡の写真は絵の様でもあり、ウソのようでもある。夢かと思わせるほど現実離れした富士山の姿に心を動かされたのは事実。山梨の花火の写真は日時も決まっていて、撮影しているイメージも浮かぶ。2対1とはいえ、写真の出来には差があったようだ。
かくして今回の勝負は静岡県の勝ちとなり、山梨県へのリベンジとともに、三保の松原も含めた富士山の世界遺産登録へのご褒美ともなった。第3回戦もそのうち行われるかもしれないが、その時にはぜひ神奈川県にも出場して欲しい。ただレベルが上がってしまったので、神奈川県の出る幕は無さそうだ。