湘南江の島


江の島は古くは絵の島とも呼ばれ、絵の様に美しい島の意味だという。

空気が澄むことの少ない現代でも遠く三浦半島からも江の島の美しい風景を望むことが出来る。

三浦半島も長者ヶ崎を越えるとさすがに遠くなり、荒崎からでも城ヶ島からでも江の島を望むことは出来るが、余程空気の澄んだ日でもなければ江の島の美しい姿を眺めることは出来ない。

長者ヶ崎でも霞でもかかると何も見えなくなる。

江の島は雲はあってもかまわないが、日差しのあたる日こそ美しい。

葉山の御用邸前の一色海岸や真名瀬の埋立地からも江の島は美しいが、特に真名瀬の磯は江の島との間に菜島があり、森戸神社の赤い鳥居が島には立っているので風景的にもインパクトがある。

海に突き出た真名瀬の埋立地を一周していると、江の島と菜島の鳥居の位置関係が変わって行くので好みの場所を見つけられるはず。

菜島のすぐ右手にはヨットマンにはおなじみの裕次郎灯台も見える。

もう少し北に行くと森戸川の河口に森戸神社があり、神社の松越しに眺める江の島もおつなもの。

空気が澄んでいれば富士山も江の島のすぐ左手に望める。

葉山マリーナの堤防からの江の島も美しい。

マリーナ側がすっきりしているせいだろうか。

富士山は森戸神社から眺めるよりも一段と江の島に近づく。

大崎公園まで上がっていくと江の島の真上に富士山が乗る形になる。

絵として美しいかどうかは判らないが富士山が背後霊の様に江の島の後に控えている。

逗子マリーナの北側まで来ると富士山は江の島の右手に位置するようになる。

富士山は左に江の島、右に稲村ヶ崎を控える形となり景色の落ち着き感は一級。

浮世絵にも描かれた良く知られた風景だ。

鎌倉材木座海岸の南端、和賀江島からは稲村ヶ崎のすぐ左に江の島が位置して、富士山は稲村ヶ崎の上に顔をだす形になる。

材木座海岸を北に上るにつれて、江の島は稲村ヶ崎の陰に隠れ始める。

由比ヶ浜海岸からは江の島は稲村ヶ崎の陰に入ってまったく見えなくなる。

稲村ヶ崎からの江の島は有名で、特に日没時は稲村ヶ崎はカメラマンで一杯になる。

富士山を中心に左手に江の島、右手に小動岬と七里ヶ浜海岸を控える構図は絶景中の絶景と言われ、特に日が沈む風景は一生に一度は見ておけと言われる絶景。

江戸時代の浮世絵も美しいが現代でもその美しさはまったく変わらない。

稲村ヶ崎から江の島に近づくにつれて、江の島の風景からは角度的に富士山は消えていってしまう。

江の島は段々大きくはなるのだが、やはり富士山の重要さを思い知らされた。

鎌倉高校前の踏み切りは有名な漫画の舞台となったとかで観光客が絶えない。

その踏み切り付近からの江の島も特徴がある。

古い江の島と左に広がる埋立地、そして右へ伸びる江の島大橋と江の島を真横から見るイメージ。

小動岬が手前に見える遠近感もこの距離ならでは。

江の島弁天橋のたもとまで来れば江の島は意外と巨大に見える。

江の島の景色はエノスパの建物がテーマパークの様でかなり印象が変わったと言える。

逆に貝作の四角の建物の方が違和感が出てきたのも事実。

江の島大橋を超えて西から眺める江の島は他の景色が無いため純粋江の島のみの景色になる。

江の島の中央部が凹んだ山二ツの様子が良くわかる。

江の島からもっと西に遠ざかると、江の島の後に控える三浦半島の影が逆にはっきりし始める。

西からの江の島は富士山も無いし、三浦半島の景色も単調に見えるし、というわけで江の島は東からの方が魅力的という事だろう。

古くから茅ヶ崎側からの江の島の浮世絵は見たことが無いし、やはり商売上富士山ありきなのだろう。

江の島岩屋海岸


小田急線片瀬江ノ島駅を出ると目の前には片瀬橋に架かる弁天橋がある。

弁天橋は歩道橋で車道としては少し海側に架かる片瀬橋がある。

弁天橋を渡ると車道を渡るための歩道トンネルがあって江の島弁天橋方面に進める。

トンネル内は交差点になっていて東西南北どちらにもいくことが出来る。

歩道トンネルを出ると江の島弁天橋に乗る前の道には名物の屋台が並んでいる。

サザエのつぼ焼きを食べさせてくれる屋台のほかアサリ、ハマグリ、サザエなどのお土産を売る出店などがある。

屋台が終る場所に江の島岩屋海岸への渡し舟であるべんてん丸の乗り場がある。

休祭日以外は不定期だが、シーズンには大体運行している。

往復どちらかを船を利用するのも悪くない。

江の島弁天橋と平行して走っている車道は江の島大橋。

江の島弁天橋を渡り江の島に入ると目の前に青銅の鳥居が立っており、鳥居をくぐると江島神社の参道になる。

左手の平らな土地は東京オリンピックの際にヨット競技のために埋立られた場所であり、ヨットハーバーと白灯台の防波堤がある。

参道を進んでいくと左右には参道らしく土産屋が並んでいる。

恵比寿屋や岩本院などの老舗旅館もあり、鳥居の手前には新しく出来たエノスパもある。

エノスパは夜間の照明がテーマパークの様で賛否はあるが、これも時代だなと思う。

参道の突き当たりには江島神社への石段があり、その左手には足に自信が無い人用のエスカレーター江の島エスカーがある。

江の島エスカーを使っても神社の参拝には問題ない。

石段を使うと辺津宮への途中に福石がある。

福石は杉山検校が福石の傍らで拾った竹筒と松葉から思いついた杉山式管鍼で大出世を遂げたことから、福石の傍で何か拾うと良い事があると言われるようになった。

福石から再び石段を登って行くと辺津宮がある。

辺津宮の横には奉安殿があって歌舞音曲の上達に御利益があるとされる裸弁天が祀ってある。

再び階段を登って中津宮に着く。

エスカーも宮ごとに3つに分かれているのでエスカーも利用できる。

中津宮から奥津宮までは結構距離がある。

中津宮を過ぎるとかつての植物園であるサムエルコッキング苑がある。

サムエルコッキング苑の中には展望灯台があって、天気が良ければ遠く房総半島や三浦半島まで見渡せる。

サムエルコッキング苑を出るとすぐに左手に江の島大師がある。

朝鮮総連の建物を入札したが資金繰りが叶わず断念と変なことで有名な寺院だ。

土産物屋や食堂などの店が並ぶ遊歩道を進んでいくと奥津宮に着く。

奥津宮が最後の宮だが、もう一つ岩屋が先に残っている。

奥津宮の拝殿の天井には八方睨みの亀が描かれており、奥津宮の傍には力石や亀石などの由緒ある石の他、江の島曲の作曲者山田検校の像もある。

奥津宮からは石段を降りて稚児ヶ淵に行くのだが、これが中々の曲者。

段差があるので注意が必要である。

稚児ヶ淵からは岩屋への歩道が繋がっている。

岩屋は第一岩屋と第二岩屋があり続けて見学出来る。

年中無休だが、波の高い日は休業となる。

帰りの石段がきついので、その場合はべんてん丸で江の島弁天橋のたもとまで帰るのもよいだろう。


江の島白灯台


江の島弁天橋を渡ると正面に青銅の鳥居がある。

鳥居をくぐると江島神社の参道に入るが、手前を左に曲がり埋立地である江の島白灯台の方に行って見る。

車道である江の島大橋の横に大森貝塚の発見者として有名なモースの記念碑がある。

エドワード・モース博士は江の島の地に臨海研究所を造り、さまざまな海洋生物の研究をしていた。

有名なものはシャミセンガイの研究で、かつては江の島にもシャミセンガイが数多く棲息していた。

現在はシャミセンガイの姿は見られず、有明海には生息しているとのことだ。

江の島大橋のたもとは小さな公園になっていて、東京オリンピックの際に江の島がヨット競技の開催地になったことを記念した噴水がある。

この弁財天と世界女性群像を持つ噴水は周辺工事の際に移動している。

県道を進んでいくと左手に江の島漁港がある。

江の島の東海岸はもともと古くから漁村であったが、埋め立てられたため埋立地の先に漁港が出来た。

江の島ではシラス漁が盛んだが、遊漁船が多く休日には釣り客で賑わう。

江の島漁港の隣に江の島ヨットクラブのヨットハーバーがある。

規模的には漁港のほうがオマケと思える位ヨットハーバーの方が大きい。

ヨットハーバーの前に小さな山が埋立地から突き出しているのが聖天島。

聖天島の正面にサザエ島へのプロムナードがある。

サザエ島はかつてこの地にあった岩礁であるサザエ島が埋め立てられたため、堤防の先端に人工の島を造りメモリアルとしたもの。

円錐形のサザエ島に登ると360度の海の景色が楽しめる。

聖天島の向かいに 「かながわ女性センター」 があるが県藤沢合同庁舎に移転することが決まっている。

大きな建物だが売却後、取り壊されるらしい。

かつてセンターの建物が建つ前にはテレビでバラエティの大掛かりなロケが毎週の様に行われる有名な場所だったのだが、建物の老朽化にしては少し早すぎる。

そのまま県道を進んでいくと駐車場に突き当たる。

左に行けば白灯台の大防波堤に行き着く。

この堤防はかつて東海汽船の発着場として使われていたが、現在は船の発着は無く、市民の釣り場になっている。

船の出入りや作業車などの動きが無いため、海に落ちさえしなければ安全な釣り場だ。

堤防の外側は一段高くなっているが手すりがあるので逆に安全とも言える。

大防波堤の右端からは磯へ出れるスロープが出来ていて、釜の口、水道口、鵜の糞と呼ばれる磯に出ることが出来る。

満潮時や波が荒いときは磯に出るのは危険だが、春から夏にかけての干潮時などは、子ども達の遊ぶ声がにぎやかである。

磯伝いにかなり進めるが、やがて潮は満ちてくる事を計算に入れて少し早めに切り上げたい。

周りに人気が少なくなったら、最後の1人にはならないように帰り支度をしよう。

磯では釣りも出来るし、カニの姿も多いので遊び相手には困らないだろう。

フナムシは大きさがゴキブリのようで気持ち悪がる人も多いが、よく見るとまったく違う生物なので偏見の無きよう。

よく見すぎるともっと気持ち悪い気がするかも知れないが、釣りのエサにも使うし、実際海面に落ちたフナムシは魚のえさにもなっている。

磯は長磯と呼ばれる細く突き出た磯の手前で細く切れ込み先には進めなくなる。


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