
仕事が終わり帰路につく監視員 海の公園2005年
監視員も海岸を回って器具や採取量の違反を注意し続けた結果、だんだんと新条例は浸透していきます。お上がどうのこうのというよりは、同じ潮干狩りをしている者同士の目も一番の抑制になったと思われます。やはり誰にも分かるように、はっきり明文化して掲示する事は大切な事なのだと感じました。
その内、今日は悪い人がいなかった、としょげているテレビクルーの姿を目撃し、消防士や警察が暇なら平和でニュースも無くなるのでしょうが、潮干狩り場も規則をやぶる人がいなくなれば、テレビの撮れ高にも直結するんだなと納得。良い人は救命救助でもしないとニュースにはならないもんね。
アサリの大量採取対策の成果はすぐに現れ、2005年からはゴールデンウィークを過ぎてもアサリが採れるようになりました。梅雨が明けて強い太陽が照り付けてもアサリは採れ続き、海水浴だか潮干狩りだかわからない夏が続きます。
海の公園のピーク

最盛期には海も浜も人があふれていた
海の公園で一番人が混みあうのは、毎年ゴールデンウィークが突出しています。特に潮が引いて天気も良ければ一日数万人でにぎわう横浜市自慢の海なのです。
これまでで一番人出が多かったのは私の知る限り、2008年のゴールデンウィークでしょう。海岸の一番後ろの松の木立まで、びっしりサンシェードテントやシートが設置されて、砂浜が見えない景色はちょっと忘れられません。アサリもちゃんと採れるようになったので、帰る家族も少なく海岸が埋まってしまったのだろうと思われます。駐車場待ちの車列が海岸通りに延々と繋がっている様子は、各メディアでもゴールデンウィークの風物詩として、毎年報じられるようになりました。公式発表は分かりませんが、個人的には横浜スタジアムの収容人員、面積と比較計算して6万人はいたのではないかと思われます。この前後が海の公園の人出のピークだったと思います。

道路に駐車場待ちの車が延々と並んでいる 写真は止まっているが、実際の車も歩道側は止まっている
今では駐車場の駐車台数とシーサイドラインの降車数の合計でかなり正確な来場者数が出せているようです。
その時は私も、この潮干狩りの盛り上がりがずっと永遠に続くような気がしていたのです。そして、再び潮干狩りシーズンが始まろうとしていた2011年3月11日、東日本大震災が起こってしまいます。
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