アナジャコ採りの実際


いざ、干潟へGoo



各種アナジャコ用太筆勢ぞろい

 毛がパラリと開く筆も揃ったし、他の道具も揃ったので海に出てみましょう。泥の柔らかい干潟の場合はアナジャコの穴がボコボコ見える事もあるので、場所は特定しやすいでしょう。そんな場所は少し掘ると大きな穴が次々と出てきます。完全に干上がって干潟が固くなっているような場所では、表面の穴はみえなくなっている事が多く、ジョレンで削って見なければアナジャコの穴は見つけられません。


ジョレンで削られた干潟と水はけ用の水路

 直径1メートルから2メートルほどの円状に、泥の上部をジョレンで削り取りアナジャコの穴を出します。アナジャコの穴はマテガイよりもはるかに大きく、大きいものは直径2㎝以上もあります。
海水が穴の上に残りすぎる時は、水が濁ってアナジャコの穴が見え辛くなるのと、繋がっている穴も探しにくくなるので、水路を作って水を逃がします。最初に一回作っておくと、隣に掘り進むときにも使えて便利です。


アナジャコのポイントには穴がいっぱい



穴に筆を入れる



アナジャコの穴に筆を入れていきます

 穴が見えてきたので、筆を差し込んでいきます。アナジャコの巣穴はYの字になっていて、一匹のアナジャコにつき2つの穴があります。穴は繋がっているので両方に筆を指しても、無駄刺しになります。ですから片方に筆を指して筆を上下させると、もう一方の穴の水位がピコピコ変動するので、すぐに判ります。アナジャコ獲りの場合はもう一つの穴は必要ありませんので、穴のそばにアサリの殻でも置いて目印にしておきます。もし、アナジャコを獲ってしまった穴は、もう住人は居ませんので二つの穴共々、穴の周囲をグリっと広げて一目で分かるような目印にしておくと、獲り終わった穴として再び筆を入れる事は無くなります。

 相手の穴が見つからない場合は、まだ表面を掘っていない場所にありますので、その場合はその穴に筆を入れます。

 慣れていなくても10本程度は問題なく管理できるかと思います。刺す事だけなら20本でも出来ますが、複数の当たりが始まったときに一人ではどうしようもなくなりますので、まずは10本からスタートしてみて下さい。

 筆を穴に差し込む際に、上下に何回か揺らして周りの泥を穴の中に落として、アナジャコに敵が来たぞと知らせて誘います。

 しばらく待って反応が無ければ、壁の泥を少し落とすつもりで、次々と筆を上下にゆすってやります。

 そのうち沢山刺した筆の中で、筆がだんだん持ち上がって来る筆がある筈です。

 異変に気付いたアナジャコは巣穴に侵入してきた敵に対して、押し出そうとします。その時には、筆が少しずつ上がって来るのですぐに分かります。急激に上がってくることはありません。この段階でアナジャコは、相手が何だか柔らかくて、多分弱い奴だと認識しているわけです。ここで筆を大きく動かしたりしてはいけません。変なショックを与えてしまうと強い相手だと勘違いして、一気に下の方に潜ってしまいます。あくまで、こちらは弱いのだと下手に出ます。
つまり、ちょっと押したり、相手に合わせて押されてみたりしながら、こちらの弱さを演出し、アナジャコを調子に乗らせて、少しずつ上に出てくるように誘います。


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史上最強の潮干狩り超人