バカガイでも採るか



 アサリやハマグリを採っていると混ざる貝がバカガイです。見つけた時には大きな貝ですので一瞬嬉しくなる貝です。しかしバカガイは砂が抜けにくいので、持ち帰らない人も多いのですが、食べられないわけではありません。バカガイの長い足の部分は「アオヤギ」という名でお刺身として販売されています。バカガイをアオヤギと呼ぶ場合もありますが、千葉の青柳村で沢山採れたからアオヤギと呼ぶようになったとも言われています。バカガイは活貝の状態で市場に出ることは殆どありません。バカガイは口をしっかり閉じるのが苦手で海水から出した状態ではアサリやハマグリ程、長く生きる事が出来ないのです。





バカガイは大きくて一見立派なのだが

 バカガイの殻の表面は一見美しくツルツルピカピカですが非常に割れやすく、しっかり閉じたつもりでも、殻が欠けて隙間が出来てしまいます。ツルツルの表面から、一見ハマグリと見間違えてしまいそうですが、ハマグリの靭帯(蝶番の部分)が大きくしっかりしているのに対し、バカガイでは殆ど見えません。殻の厚さも全く違うため、持った時の重さもハマグリがずっしり来るのに対し、バカガイは中身が入っているかなというくらい軽く感じます。


バカガイの模様は放射状と放射無しの2種類だけ

 何よりも砂が抜けにくいのは事実で、殻の表面はツルツルなので砂は付き難いのですが、問題は殻と身の間に入り込んだ砂です。アサリやハマグリはしっかりとした殻でピッタリ閉じることが出来、砂が殻の中に入るのを防げます。バカガイは殻の閉じ方が甘いので砂の侵入を簡単に許してしまいがちです。バカガイの足は非常に長く、足だけをアオヤギとしてお刺身で食べると言いましたが、この長い足で敵から襲われた時には跳ねて逃げます。そのために殻は薄く軽く出来ています。殻が閉じにくいのは足が長く大きいので、収容に苦労するのも一因です。



バカガイを茹でて洗っただけの「ばかゆで」

砂抜き方法


 バカガイの殻の表面はツルツルしており、表面には砂は付きません。しかし殻をしっかり閉じるのが苦手なバカガイは、海水でしっかり砂出しをする事で、体内の砂は抜けても殻と身の間に入り込んだ砂は抜けません。バカガイの砂の殆どは、この殻と身の間に入った砂ですので、砂を抜くには膨大な時間と新鮮な海水を供給し続ける事が必要です。

 ですから、バカガイについては傷みやすい事もあり、砂抜きはせず殻の表面を簡単に洗ったら、すぐに茹でてしまいます。

 殻が開いたら固くなる前に、すぐに身を取り出します。身だけがたまったら丸ザルに入れ、水道水を流しながら手でかき混ぜ、体に付いた砂を洗い落とします。ひだの間にも沢山砂が入っていますので、めくる感じで中まで洗います。

 その後、丸ザルのままゆで汁に再び浸けると、水道水で水っぽくなったバカガイが美味しく復活します。

潮干狩りソング第4弾 バカガイ人生

https://youtu.be/7w2viypgZ9I

いつも潮干狩りでバカにされているバカガイ賛歌です。


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史上最強の潮干狩り超人