
長年探していた真っ白なアサリを初めて見つけた時は「あれ、こんなものか」という感じでした。白雪姫と名前も付けて探していたのに、真っ白が美しいと思っていたのは、ただの幻想だったようです。白い殻は溝に入ったちょっとした汚れも気になる、思っていた美しさとは全然ちがう、汚れが目立つ微妙なアサリでした。アサリの殻の無数の溝に光の加減で影が出来て、どの角度から見ても、全身純白のイメージにならないのです。2000番の紙やすりで気になる場所をツルツルに磨けば、少しは真っ白のアサリになるかもしれませんが、それでは夢に描いていたアサリの白雪姫ではなく「人工白アサリもどき」です。
以前、白いカラスが動物園にいると聞いて、楽しみに行ってみた事があります。黒光りするカラスのイメージで、白く輝くカラスを勝手に想像していたのですが、ケージの中にいたのは、汚れたニワトリのような数羽のカラスでした。しかも他の鳥の大きな2つの展示場の隙間の奥の展示場で、確かに見える事は見えるけれど、近くにも寄れない状態でした。動物園側もあまり近くで見せるほどのものでは無いと、判断したのでしょうか。
やはりアサリには綺麗な模様が良く似合う。様々な模様を付けたアサリが一番アサリらしいアサリなんでしょう。皆さんも潮干狩りの際にはハッと息をのむようなアサリの模様を見つけて下さい。採った瞬間に海水でサッと洗って手のひらに乗せ、太陽の光の下で輝くアサリが発色も良く一番綺麗なアサリです。
それでも「一番珍しいアサリは」と聞かれたら間違いなく真っ白なアサリです。
2番目に珍しいアサリというと、それは全身真っ黒なアサリです。これは見つけたと思っても、よく見るとどこかに薄く模様が浮かぶものが殆どで、本当の真っ黒のアサリは非常にレアです。こちらの方は見つけても幻滅することはありません。真っ黒のアサリは太陽の下で黒曜石のような美しい輝きを放ち、じっと見ているとグッと引き込まれてしまいそうな、宝石のような魅力があります。
アサリは立っている

アサリを足を下にして砂の上に立ててみました
アサリは斧足(おのあし、ふそく)を下に伸ばして砂に潜って行きます。ですからアサリは若干斜めになる事はありますが、大体殻の尖った部分を上にして砂に潜っています。アサリが沢山集合していて、砂が柔らかければ裸足の裏にアサリの殻を感じる事もあります。アサリが多い場所はアサリが動いたり水管を出し入れしているため、砂が耕されていることが多く、何も居ない場所よりも柔らかい傾向があります。
潮干狩りソング第16弾 潮干狩り気分で
https://youtu.be/7lyX6hyKEKc昔の潮干狩りを思い出して昭和に戻って見ました。
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