さあ潮干狩りを始めよう



誰もがアサリを採っています

 潮干狩りといえば、その一番のターゲットは間違いなくアサリです。年によって豊漁不漁があるのは仕方ありませんが、豊漁の年に海一面に、大小のアサリが何処から出てきたのかと思う程、幾重にも重なって、砂をちょっと掘っただけでも次々と下から出て来る体験は、思い出してもワクワクするものです。潮干狩りなんて楽勝だと思っていたら、次の年はまったく採れず、こんなはずじゃなかったと思うこともあるでしょう。そんな時でもアサリは少ないなりに、特定の場所に集まる傾向があります。「アサリを一個見つけたら30個いると思え」は、通常時の格言ですが、不漁の年は「アサリ一個見つけたら3個いると思え」くらいの気持ちで潮干狩り場に行きましょう。


潮干狩りと言えばやっぱり美味しいアサリ

 人間は自然の営みに比べれば小さな存在ですので、海に遊ばせて頂いているという謙虚な気持ちでいたいものです。豊漁も不漁も自然界からの啓示と受け入れて、いつも楽しい気持ちで潮干狩りが出来れば良いと思います。

アサリは何処にいる


 日本は海に囲まれていますが、海があればアサリが必ずいるわけではありません。アサリが棲む場所は汽水域と呼ばれる淡水と海水が入り混じる海です。

 河川があっても外海に直接流れ出すような場所は、塩分濃度が安定しないのと波の当たりが強いため、河口に近い場所でもアサリは殆どいません。

 半島などで囲まれた湾内に河川が流れ込むような静かな場所がアサリが好んで棲む場所です。そんな場所には潮干狩り場が設置されて、干潮時には多くのお客さんでにぎわっている事でしょう。



アサリは波が当たる場所が嫌い


 アサリは沖からの波が直接当たる場所を嫌います。アサリは入水管、出水管の2つの管を砂の上に出して、海水を循環しながら酸素を取り込んだり、海水中の栄養分を取り込んだりしています。波が強く当たる場所では、ゆっくり水管を出して食事をしていられません。栄養になる有機物も、あっという間に頭上を通り過ぎていきます。ですからアサリは、沖からの波を防いでくれる、盛り上がった瀬の岸側の、波の当たりが弱まる場所に集まる傾向があります。同じ様に岩陰や海藻の陰なども探ってみて下さい。極端な話ですが、もしタイヤでも落ちていれば陰にアサリが沢山いるかも知れません。

アサリは波が当たる場所が大嫌い

 1のアサリは沖からの波が直接当たる場所にいます。2の様に、盛り上がった瀬の頂上部も、波が頭上を素早く通り過ぎるため、アサリはあまり集まりません。3は盛り上がった瀬の陰になって、波の当たりが弱くなります。障害物の陰の、波が弱まる水流の緩む場所は、有機物や浮遊物が滞留しやすい場所でもあります。4は3ほどではありませんが、波をよけてくれる瀬の後ろで、アサリも生息しやすい場所です。実際の干潟では瀬は一つではなく、複数個が海岸線に沿って出来ている事が多く、アサリの居場所を探してみてください。

 簡単な見分け方としては、干潮時に水が残っているような場所は、比較的波をよけられる場所ですので、アサリが集まりやすいものです。


盛り上がった瀬の内側はアサリのポイント

 これが「アサリを一個見つけたら30個いると思え」の格言の由来です。

 理由は分かりませんが、大きなアサリは大きなアサリ同士集まる傾向があり、小さなアサリも同じような小さなアサリ同士で集まる傾向があります。ですから大き目のアサリを1個見つけたら、近所をちょっと丁寧に探る必要があります。上手く行けばその周りだけで、あなたのその日の潮干狩りは終わってしまうかも知れません。

潮干狩りソング第11弾 あしたは潮干狩り

https://youtu.be/NcONzLQZ67k

夕焼けなら明日は晴れ、さあ潮干狩りに行こう


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史上最強の潮干狩り超人